ひとつぶろぐ

長野県南佐久郡佐久穂町(旧八千穂村)、有機野菜の「ひとつぶ農園」のブログ。

ひとつぶ便り 225号

今日もお越しいただきありがとうございます。
今週のお便りももうありますが、先週のやつまだアップしてませんでしたのでアップします。
最近はよく晴れて割と暖かいです。強い霜はまだきていません。実はここのところ毎週野菜セットにズッキーニが入ってるというちょっと不思議な状況。最初に植えたココゼリという品種(固定種です)が、全く採れなかった時期を経て、復活してきています。まぁ、いずれもうすぐ霜でやられるんですが、そんなズッキーニの姿を楽しんでいます。

では先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 225号(2015年10月16日便)

 いつもありがとうございます。明け方は霜も降り始めています。まだ軽いやつですが、例年そろそろ、ナスなどを全て枯らす強いのがくる時期です。山の木々もだいぶ色づいてきてきれいです。冬の気配を感じるようになってきた最近です。
相変わらずパンを2日に一度くらいのペースで焼いていますが、パンの発酵も季節に沿って、だいぶゆっくりになってきました。真冬は湯たんぽを使うこともありますが、基本的にホイロとか特に使っていないので室温に合わせて発酵させています。夏場は半日の発酵で焼けましたが、現在は丸一日かかります。昼仕込んで夜焼けたものが、今は朝仕込んで夜焼く感じ。冬は前の日の夜に仕込んで次の日の夜焼くようになります。これを書きながら今オーブン(コンロに乗せるやつ)で焼いているのですが、発酵がうまくいって、今日もなかなかいいパンが焼けそうです。主に焼くのはパン・ド・カンパーニュ(田舎パン)というやつです。材料は小麦粉(自家産)、水(湧き水)、塩(海の精)、のみです。酵母も粉と水から起こしたもので、前の生地をとっておいて冷蔵庫に入れておき、次の仕込みのときにそれを酵母として生地に入れる、という方法でつないでいます。特に酵母として他に管理するのが面倒なのでそういう方法をとっていますが、これだとパン生地の発酵があんまり失敗したり、次回の分を取り分けないで焼いてしまったりすると絶えてしまうリスクがありますが、今のところそういうドジもなくやってきています。もう2年以上そうやってつないでいるかな。材料がいいので、かなり美味しいものができています。ちなみにうちはほとんど、朝パンを食べます。

 僕は来週からまた酒蔵での勤務が始まります。今回で3シーズン目。しっかり稼げている農家さんたちは、冬は働かなくても暮らせるようで、そういうところも多いようですが、僕らは全然そうではないので、何かしら冬の仕事が必要になってきます。貧乏農家たちの冬の行き先として、この町や隣町などにはスキー場があって、そこへ勤めている農家の仲間もいます。僕もスキー場のリフト係で3シーズン働きました。その後縁あって、ここ旧八千穂村で江戸時代から続く酒蔵「黒澤酒造」で働けることになり、今回が3度目のシーズンです。主にお米を洗ったり蒸したりする「釜場」というところを任されています。
 野菜はまだまだ畑にあり、ゆっこさんもお腹が大きくていつもよりだいぶ動けないこともあるので、酒蔵の方は午後休みをもらったりしながら、畑も並行してやっていくことになります。出荷はまだまだ続くので、引き続きよろしくお願いします。

今週のお野菜
 葉物が本当に美味しいです。ゆっこさんは依然として食べられるものが限られていたりしますが、最近はタイ料理のブームも去り、葉っぱをよく食べています。うちで採れるものが食べられるのはなんというか、安心できます。体の健康、ということももちろん大切なポイントですが、どのように、誰が関わって育ったものか、ということを知ったり考えたりすることは、僕らはもっと大切にしている部分です。世の中は、搾取が無ければ成り立たないものに溢れています。食べ物も、着るものも、身の回りのあらゆるものが、そうかもしれません。何も意識しないで安いものを買っていくと、どこかで誰かを苦しめ、実は自分たちの首も絞めている、というものが自動的に集まるようになっています。そういう世の中の構造に、できるだけ加担しないで生きたい、という思いがあります。買い物をすれば、どこで、誰が、どのように育てたものか、作ったものか、想像することも難しいものがほとんどです。それでも目の前にあるものがどこからきて、どこへ行くものなのか、想像する、深く見ていくことは、できる限りやった方がいいと思います。そこには喜びも苦しみも、見えてきますが、その中で苦しみがより少ないものを選んでいくことが大切だと思います。
 数か月前、連れ合いゆっこさんのつわりがだいぶひどくて、うちの米、野菜が食べられないという状況の時がありました。うちは基本的に自分たちのところで採れたものだけ食べているので、買うのは一部調味料と、豆乳くらいなものですが、その時は色々と買いました。スーパーで買い物をすれば、例えば添加物が使われていない、よりマシなものを買う、という選択すら用意されていないこともあり、なかなか大変でした(連れ合いが)。例えば添加物まみれの商品は、お金の為に色々なところに無理をさせているものにほぼ間違いないわけだから、それは、どこかの誰かを搾取すること以外に選択肢が無い、とも言えると思います。僕らも石油に頼る農業をしているわけで、ひとつぶ農園の野菜が世界の搾取に加担していないか、といえばそうだとは言い切れませんが、世の中で売られているものと比べれば、様々な面でその加担の度合はものすごく少ないものと思います。そこの部分を大切に考えているから。

適材適所
 ところで、日々暮らしている中で、人それぞれの違いというのがここ近年、前よりはだいぶ見えるようになってきました。僕はもともとあまり視野の広い方ではないのだと思いますが、ここ数年で目から落ちた鱗がたくさんあります。ものの見え方、考え方、持っている能力、それぞれ本当に様々。それぞれの特徴が見えると、様々な事情により、そのそれぞれの特徴がうまく生かされていないケースというのがすごく多いこともわかります。生かすも殺すも配置次第、みたいなところもおもしろいなと思います。同じ人材が揃っていてもその配置次第で、力がより発揮される場合もあれば、逆に邪魔し合ってしまうような場合もあります。例えばバスケ、例えば将棋、その選手や駒の配置が、それぞれを絶妙に助け合う場合と、それぞれが邪魔し合う場合とあります。同じ組み合わせなのに。最悪のコンビだと思っていた2人が、実は役割を逆にしてみたら最高のコンビだったとか、そういうことが多くあるはず。使う場所、使う時が適していればうまくいくし、そうでなければうまくいきません。畑の土のことも思い浮かびます。
 そこがうまくいったとき、当事者であればそれはもう最高に楽しい。外で見ている人であれば、とても美しく見えるはず。それぞれが最高の力を発揮しているチームは本当に美しいです。でも様々な事情により、そういうチームも団体も、かなり少ないような気がします。邪魔をするのは地位とか立場とか、そういうものが大きいと思いますが、「みんな同じ」という意識も大きいのかなと思います。みんなに共通する部分というのもあるとは思いますが、その範囲は実はすごく曖昧だったり狭かったりするものだと感じます。僕は結構他の人も自分とある程度同じように感じたり考えたりするものと思っていたけど実際はものすごく違うようです。「違い」への理解が深まるほどにきっと、それぞれがもっと自由に、楽しく、かつ力も発揮できるという状況が生まれます。人でも土でも、そういう姿を見るのが好きです。 健
スポンサーサイト

ひとつぶ便り 224号

今日もお越しいただきありがとうございます。来週にはまた酒蔵で働きにいきます。
まだまだ畑にものはあるし、色々やりますが。

では先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 224号(2015年10月9日便)

 いつもありがとうございます。秋も深まってきました。だいぶ暗くなるのが早くなり、朝明けるのは遅くなり、夜が長くなってきたのを感じます。風はすっかり冷たくて、山も少しずつ色づいてきています。もうすぐ強い霜も降りそうな空気です。目に見える景色は季節によって全く変わってきますが、音もそうです。夏は畑にいると、虫も鳥も本当ににぎやかですが、秋が深まってくるとすごく静かになってきます。鳥のさえずりが少し聞こえるくらいで、虫の声は昼間はほとんど聞こえません。にぎやかな季節もいいですが、静かなこの季節もいいです。その静けさは、なんというか、きれいです。

稲刈りしました!
 5日、6日で稲刈りと稲架掛け(棒を組んで天日干しします)をしました!自分たちの食べるお米と、年末に皆さんにお届けする予定のお餅を作るためのもち米です。昨年が結構豊作だったので、今年はそれと比べるとだいぶ少ない感じですが、よく実ってくれました。そもそも今年は苗の発芽がとても悪く、自分たちの育てた苗だけでは足りなくなってしまったので友達やそのお父さんから余った苗を分けてもらって、そのおかげで田んぼを苗で埋めることができました。田んぼを埋められたというだけで本当にありがたいことだったし、実ってくれて本当にありがたいです。
 現在はコンバインという機械で刈って脱穀して、機械で乾燥させる、というのが一般的のようですが、僕らの住む佐久地域では稲架掛けの習慣が割としっかり残っていて、稲がはざに天日干しされているのをよく見ます。僕らもそうです。この場合はバインダーという機械を使います。これは、稲を刈って、ひもで束ねていく機械で、人が歩いて操作するものです。元研修先の織座農園にある機械を借りてきて使っていますが、オンボロなので必ずどこかに不具合が生じます。今回は刈り取る部分のチェーンが外れる、というトラブルがありましたが農機具屋さんにすぐ持ち込んで直してもらったあとは特に問題なく刈っていけました。
 このやり方は、刈り取る人、稲架を立てる人、稲架に稲をかけていく人、など、人手が要ります。たいてい、どこも結構な人数をかけて作業をしていますが、うちはちょうどお客さんでも来ない限りは2人(と子ども達)でがんばります。今回は高校の友達が一人、手伝いに来てくれてすごく助かりました。手が一人分増えることの偉大さはいつでも感じますが、それに加えてその友人は子ども達への対応がとてもよくて、助かりました。年の離れた弟がいたり、今も子どもに接することの多い環境にいるそうで。一泊で来てくれましたが子どもたちがすごく懐いていました。子ども達の話によく耳を傾けてくれて、僕らも見ていてとても安心できました。その友達のおかげもあって、いつもはすぐ「帰るー」と言い出す子ども達もかなり間が持ち、よく手伝ってもくれました。助かりました。ありがとう!娘たちが自分の身長とあまり変わらないくらいの稲の束を運ぶ様子は、もう最高にかわいいです(笑)。

今週のお野菜
 葉もの、色々入ります。ブロッコリーやキャベツなども育ってきました。僕らも毎日何かしら食べていますがどれもとびきり美味しいです。僕らの畑は家の前と横の小さな畑以外は全て借りていて、旧八千穂村の中で点在しています。僕らが農園を始めて2年目から使っている畑の集まりがあるのですが、現在はそこが主力、という感じ。使い始めたころは葉物などにはすごく使いにくい畑だったのですが、今では葉物もよく育ち、いちばん頼りになります。今回の野菜たちも主にその畑で採れたものです。オオブタクサという強雑草が生える、家からは少し遠い場所で、作業の効率などはあまりよくないのですが、それでも何でも土がいいことには替えがたいです。

「ゆとり家」への旅
 3日、4日と一泊で、神奈川に住む友人宅へ、家族4人で遊びに行きました。農作業はまだまだ色々あるし、その時点で稲刈りもまだでしたが、今回はなんとしても行きたいと思い、行ってきました。冬の酒蔵の仕事が始まれば休みがないから遠出はできないし、農業をやっていても遠出は難しいのでなかなかやらないことですが、行ってきました。
 前に何度も書いていますが、僕はティク・ナット・ハンという禅僧、詩人の本と、仏教のマインドフルネス(<気づき>と訳されることが多い)の実践によって救われた経験があって、今も救われ続けています。彼の母国であるベトナム、アジア、アメリカやヨーロッパと、世界的に有名なお坊さんですが、日本では割とマイナー。でも最近は少しマインドフルネスがブームらしく、NHKでも彼の特集をやったりして、知っている人も増えてきているようです。マインドフルネスは、「今、ここ」を生ききるエネルギー。呼吸をしていることに、歩いていたら歩いていることに、怒っていたら怒っていることに、食事をしていたら食事をしていることに、喜んでいたら喜んでいることに、洗い物をしていたら洗い物をしていることに、自覚的、意識的でいる、気づいているのが、「マインドフル」と呼ばれる状態。これはブッダが見つけた方法で、最も古いお経の一つに、その実践方法が書かれたものがあります。マインドフルネスはブッダが使っていたパーリ語の「サティ」にあたるもので、これは経典に最も多く登場する単語だとか。
で、今回僕らが訪ねたのは、ティク・ナット・ハンの本の翻訳を数多く手掛けている、だーさん(島田啓介さん)とその家族のところです。だーさんとそのパートナーであるさなえさんは、瞑想やヨガなど、様々なワークショップを、自分たちの家を開放して行っています。「ゆとり家」という屋号。昨年8月、台風の中、僕がゆとり家の一日瞑想会の日に訪ねていったのがきっかけで、その後うちに一家で遊びにきてくれたり、今年の夏はだーさん達が安曇野に滞在していたので僕らが会いに行ったり、という感じで、会った回数は本当に少ないのですが家族ぐるみで仲良くさせてもらっています。一人息子の幸弥君は葉菜(はな)ちゃん(6歳)の一つ年下。今年、安曇野に僕らが行ったときは葉菜ちゃんだけ山形へ行っていたので会えず、幸弥君が「会いたかったなぁ」と言ってくれていたし、僕らとしても、素敵な幸弥君と是非遊んで欲しいなと思ったので、今回はるばる神奈川まで行ってきました。幸弥君の持つ「素直さ」とでも言うようなものは、子どもを含む他の人たちにはなかなか見られないようなもので、僕ら夫婦はすごく素敵だなと感じています。これはだーさん、さなえさんの接し方などによるものなのだと思います。今回のいちばんの目的は、葉菜ちゃんと幸弥君の一年ぶりくらいの再会。実現して良かったです。
 子ども達も僕ら夫婦も、とても楽しめた2日間でした。だーさん一家、本当にありがとう!帰りの車の中で、子ども達は寝て、夫婦で色々と喋れたのもすごくよかった。この2日間があったから確認できたことがたくさんありました。大切なのはいつでも、呼吸に気づくこと。そして微笑むことです。 健

ひとつぶ便り 223号

今日もお越しいただきありがとうございます。
先週末は神奈川まで行き、今週月、火曜日は稲刈りをしました。なかなか盛りだくさんな一週間。

先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 223号(2015年10月2日便)
 いつもありがとうございます。このところだいぶ冷え込んできました。晴れても寒いです。先週の出荷の日(24日)、今シーズン初めてストーブを焚きました。8月半ばから涼しくなるのがここ数年の間ではだいぶ早い感じがして、残暑が厳しくない今年の秋ですが、ここへきてさらに一段と寒さが増したのを感じます。冬はマイナス20℃(年によってはそれ以上)まで下がっていくこの地域では、こんな寒さはもちろんまだまだ序の口ですが、季節の変わり目は寒さを感じやすいです。
うちはここのところみんな風邪気味でしたが、上の子、葉菜ちゃんは発熱もあって、うなされている夜がありました。割とすぐ熱も下がって、今は元気そうです。皆さんも風邪などお気をつけて。また、どんな人にも風邪をひいたら休める環境があるといいなと思います。なかなか今、そうではない人が多いと思いますが。風邪はひいたらきちんとひいて、体が治っていく力に委ねればいいのだと思っています。むしろ、風邪もその「治っていく力」の一環という認識です。体調が風邪に向かっているとき、悪い方へと向かっているようだけど、よくよく見れば治る方向へ進んでいるように感じます。きちんと症状が出ず、なんとなく具合が悪い状態が慢性的に続く、というような感じなのは不健康な状態だと思いますが、きちんと風邪をひくことは、ある意味「健康的」な気がします。自分とか、子どもとかを見ていて。

今週のお野菜
 秋の葉ものなど、だいぶ育ってきました。僕らも毎日美味しい野菜を食べています。春菊とかラディッシュとか生でむしゃむしゃ食べています(笑)。この時期は、僕らの地域は特にもうだいぶ涼しくなってくるので、草も伸びず、虫も病気もでにくく、野菜はより健康に育ちやすいです。健康な野菜は、美味しいです。よく「虫食いは有機の証」のようなことが言われたりしますが、健康な野菜はそれほど虫に食べられません。人間と虫の好みは違い、虫は不健康な、人間にとっては不味い野菜を好んで食べるものが多い。栄養のバランスが悪かったり、固かったりする土で育つなどすれば、不健康な野菜な野菜ができます。不健康な野菜は虫が好みます。なので、虫食いの多い野菜というのは少なくとも誇れるようなものではありません。主に土や自分たちの技術や自然を見る目の未熟さを物語るものです。
 農薬や化学肥料を用いる野菜の問題は、農薬などの危険性もさることながら、そもそもとても不健康野菜を作っているというところにもあると思います。虫に食べられやすい、病気にかかりやすい野菜を作って、それを薬品で抑えて見た目はきれい、という状態を保ったものが、スーパーにならんでいます。薬品を用いないのなら、本来は穴だらけ、病気だらけの、見るも無残な野菜のはずです。大きさと見た目、求められるのはとにかくそこで、それを満たす野菜が売れるから、そういう野菜しか農協は買ってくれないから、農家はそれを作るしかありません。そこにも各農家の技術と、情熱と、多くの労働があって、そこには深く敬意を抱きます。が、社会全体の方向性が間違っているから、それらの力を間違って利用されているように思います。
 土が健康ならば、野菜が健康ならば、虫にも病気にもやられにくいのです。農薬や化学肥料を使うか使わないかの違いに加えて、その野菜が実際に健康かどうか、というところは重要だと思います。僕たちが皆さんに時として穴だらけの野菜をお送りすることもありますが(すみません)、それでもスーパーで売っているきれいな野菜たちより健康かもしれません。見た目と大きさは、僕らにとってもとても重要ですが、それはあくまで健康的に育った結果としてのものです。

お腹の赤ちゃん
 ゆっこさんのお腹の中の通称「おなかちゃん」は順調に成長しているようです。先日の検査ではそれらしきものが確認されなかったので、今のところ女の子か、という感じ。3姉妹になるかな?まぁ、どちらでもいいですが。最近は外からでもお腹に触れると中でピョコピョコ動いているのがわかります。だいぶ育ってきました。現在400グラムくらいだそうで。
 今回のつわりは長いようで、まだ結構続いていましたが数日前にガラっとよくなった日があって、最近かなり調子が良さそうです。お米はまだほとんど食べられない、ということとはありますが、少し庭の手入れをしたり、マフィンを精力的に作ったり、見た目に元気になってきている感じです。

集落のお祭り
 毎年9月29日は僕らの住む柳沢地区のお祭りです。お祭りといっても盆踊りのようなことをするわけではなく、集落の小さなお宮(お稲荷さん)にお参りをして、そのあとみんなで食事と一杯飲む、というシンプルなもの。それぞれが一品を持ち寄る、という形式で、買ってきたものなどもありますが、素敵な手料理もたくさん並びます。むかしはどこもこういう形でやっていたのでしょうが、今は買ってきた方が楽、ということもあって、集落の寄り合いなどはどこのどういう集まりでもたいていは当番の人が全て準備するのが一般的だと思います。でもこの会は違って、とてもいいなと思います。この「お祭り」は、4月15日と9月29日、と日付が決まっていて、曜日を問わずその日に行われます。野菜や酪農の農家が多く、土日ではなくても大丈夫なので、未だに日付を固定してやっているようです。
 うちはこの日は大体家族4人で行きます。今回も4人で行きました。あまり子ども達に普段食べさせていないようなものもあって少し心配なところはあるものの、子ども達自身も楽しめるし、他の人たちも子ども達がいるだけで喜んでくれていると思います。今この集落には、小さい子どもはうちの子が2人と、小学校6年生の子が1人だけ。他の家でも生まれないかなと期待したりもします。見込みがないわけでもないし。
 今回も楽しい会でした。ずるずる長引くこともなくて、それもいいなと思っています。
ピッピ
 図書館で借りてきたリンドグレーンの『ピッピ 船にのる』も読み終わって、ピッピ三部作を全て読み終わりました。まず僕の両親が実家からうちに持ってきてくれたのが3作めだったので、3→1→2の順番で読みました。どれもとても素敵でした。主に葉菜(はな)ちゃん(6歳)と一緒に読みました。世界一強い女の子ピッピと、トミーとアンニカの兄妹が主な登場人物ですが、一般社会の中では極めて破天荒なピッピと遊ぶことを一切さえぎる様子がないトミーとアンニカのお母さん(セッテルグレーン夫人)が、実はものすごく素敵な気がします。登場することは少ないですが、『ピッピ 南の島へ』で他の人たちにピッピへの信頼を語るシーンがとても好きです。リンドグレーンの作品はこれまでにいくつか読みましたが、どれも素敵です。子ども達にも是非こういう感性に触れてほしいな、と思う作家さんです。健

ひとつぶ便り 222号

今日もお越しいただきありがとうございます。

先週のひとつぶ便りです。ラグビーのこと、少し書いていますが、ルールを知らない人にルールを説明するには何人かで実際にやってみせながら、という方法をとりたい。モールとかラックとか、映像だけで説明するのすごく難しいと思うけど、そのへん分かったら一気に理解が進んでみていてすごく楽しいと思います。ラグビー、よくできたルールだと思っています。

ひとつぶ便り 222号(2015年9月25日便)
 いつもありがとうございます。ここのところは秋晴れの日が多いです。爽やか。夜はかなり冷え込むので、晴れた日は特に寒暖の差が激しいです。
 葉物やラディッシュなど、秋の野菜もやっと大きくなってきました。9月前半の長雨と日照不足でやや生育は遅い気がしますが、割と元気に、美味しく育ってくれています。お楽しみください。春の葉っぱも美味しいですが、今の時期のものの方が美味しくできます。気候の関係で、健康に育ちやすいということだと思います。この時期は虫がつきにくく、病気にもなりにくいです。「旬」に育てるというのは、野菜を健康に育てる基本だと思います。トマトなどはだいぶ旬ではなくなってきて、味もいちばんいいときと比べるとだいぶ落ちますが、まだまだがんばっているのでよろしくお願いします。

ラグビーワールドカップ
 今年だったんですね。知らなかった(笑)。僕は高校時代ラグビー部だったし、観るのも好きですが今はテレビもないし情報も積極的に集めたりしていないので、ファンというほどのものでもありません。が、南アフリカに勝った!とかいうなんだか物凄い情報が、高校時代のラグビー部の仲間づてに入ってきてびっくり!でした。で、試合の次の日の昼間にテレビでダイジェストを放送するということだったので、近くに住む義父に録画していただき、観ました。ラグビーはもともと番狂わせというのが起こりにくく、それは魅力でもあるし夢を見られないという欠点でもあります。アジア予選では無敵でも、世界との差は歴然で、ワールドカップで過去に通算で1勝しかしたことのない日本が、世界ランク3位の南アフリカに勝ったというのはそれはもうサプライズなわけです。「終始劣勢だったけど耐えて耐えてワンチャンスをものにして勝った」とかいう感じかと思っていたら、全然そんな展開ではなく、真っ向勝負で競り勝った、っていう試合でさらにびっくり。南アフリカがものすごく調子が悪かったとか、そういうふうにも見えませんでした。だから、ただ単に日本代表も強かったということで、すごくナイスゲームだったと思います。解説の人が挙げていた日本代表の特徴は、ラグビーの初心者が教わるような最も基本的なこと。それを当たり前に、強い相手にしっかり出せているということが、すごかったです。プレーヤーとしてすごく参考になる試合でした。試合の最終盤、ラストワンプレー(自分たちの反則やボールがラインの外に出たら試合終了)で逆転という展開がなんとも美しかった。そこでも南アフリカのディフェンスが強靭で、最後のトライも相手のミスではなく、ギリギリで上回った形。スポーツにおける「好ゲーム」っていうのは、絶対に強い相手チームが必要。積み上げた技と技、力と力のぶつかり合いをこそ、観たいと思っています。日本代表だからとか、そこは僕はどうでもいいです。日本代表が強豪に勝ったことよりも、「今まで弱小だったチームが強いチームに勝った」というところの方が遥かに重要。それが日本代表だから嬉しいということころが無いわけではないけど、他のチームが同様のことをする試合を見たとして、感動はそこまで変わらないと思います。
 スポーツの国際大会とか、意識的か無意識にかはわかりませんが、何かとナショナリズムを煽ろうとするところが苦手です。その点、ラグビーの国際試合には、その国の国籍を持っていなくても出られるので(今の日本代表は外国人が3分の1くらいいるようです)、「やっぱり日本人は素晴らしい」とかいうあまり聞きたくないワードを聞かなくてすみます。3年以上日本に住んでいる、両親とか祖父母の一人が日本人、日本で出生しているか、のいずれかに該当して、他の国で代表としてプレーしていなければいいようです。海外も同様。ラグビー知らない人には日本代表に東洋の顔だちをしていない人を見たら「誰?この外国人。」という感覚でしょうが、ラグビーファンからすれば大学とか国内リーグで長くプレーしている「おなじみの顔」です。この国籍に対する「ゆるさ」は、移民の多いヨーロッパの事情からと聞いたことがあります。フランス代表のキャプテンがコートジボワールの人、みたいなこともあります。ラグビーの国際試合のこの感じ、好きです。他のスポーツも見習ったらいいのに、と思います。スポーツにおいてだけでなく、人は人種や国籍などから、限りなく自由であっていいと思います。

シルバーウィーク
 農業者はもちろん特に連休とかではありませんが、高校時代の友人たちが遊びにきてくれたりして、たくさん人に会った、楽しいこの数日間でした。初日の土曜日は上の子葉菜(はな)ちゃん(6歳)と、ようちえんの「親子登山」というのに行ってきました。お隣、佐久市の双子山という山。うちから車で一時間ほど。だいぶ上の方まで車で登れるので、標高は2000メートルを超える場所ですが、歩くのはあまり長くなく、手ごろな山登りでした。子ども達と片道30分弱の道のりを登りました。周りは山ばかりなので登ろうと思えば色々な山がありますが、もともと山登りの趣味とか全くないのでほとんどどこも登っていません。山登り好きの人からすれば、すごく羨ましい環境にいるのでしょうが。今回、葉菜ちゃんや他の子ども達、親たちと一緒に上って、頂上でお弁当を食べて、降りてきましたが、とても楽しかったです。天気にも恵まれてよかったです。

 21日は高校の友人3人と、そのうちの一人が東京と小諸から訪ねてきてくれて、うちで昼食を食べた後、畑のジャガイモを掘ってもらったりしました。佐久穂町の隣の隣にある小諸市に、高校の同期の友人とそのパートナーが住んでいて、時々会って一緒に食事したりしているのですが、東京からの友人たちはその小諸の家に泊まっていました。で、夜はさらに3人、その家に東京から遊び(飲み)に来るということだったので、僕も行くことにして、プチ同窓会でした。もともとほとんどが僕とはクラスも違い、部活などでも接点がない人たちばかりだったので、「行く」と言った後にちょっと行っていいものか迷いましたが(笑)、とても楽しい時間を過ごせました。色々と思い出すこともあったし、確認できたこともありました。割と、それぞれの個性的な部分、「変」な部分を受け入れられる高校生活だったと思います。高校時代、周りに変な人が多かった気がするのですが、世の中に「変な人」とそうではない人がいるわけではなく、「変」である部分を出せる環境かどうか、というところの話だと思うので、それをそれぞれが出せる環境だったのだろうと思います。そしてそれはとても良いことだと思っています。
 今、高校の友人たちは結婚したり子どもができたり、という人も増えてきました。それで野菜を食べたいと言ってくれたりもして、とても嬉しいです。今回も何人かに送ります。全く異なる生活、全く異なる苦労をしながら暮らしている、かつて同じ学校で学んだ友たちと、野菜でつながれるというのはなんとも嬉しいです。そして、体や心を元気にする手助けを、少しでもできたらいいなと思います。    健

FC2Ad