ひとつぶろぐ

長野県南佐久郡佐久穂町(旧八千穂村)、有機野菜の「ひとつぶ農園」のブログ。

ひとつぶ便り 271号

いつもありがとうございます。先々週、先週のお便りを続けてアップしています。これは先週のやつ。
花野ちゃんの通う幼稚園でも風邪が流行っているようで、うちでは、はるちゃんが発熱中ですが、葉菜ちゃんは今回はとにかく無敵。花野ちゃんはすっかり元気になり、ゆっこ氏はよくなってきたかな。僕はまぁ多少咳が出るときがありますが、概ね元気です。

今日は花野ちゃんと2人、ポレポレツアーというのに行ってきましたが、今年も本当によかったです。生きるってどういうことか、愛ってどういうものか、そういうのをまざまざと見せつけてくれるライブ&トークイベントです。
エネルギーの為に人が殺し合い、奪い合っています。資源開発のために、誰のものでもない土地を僕ら先進国の人間が奪ったり、奪い合ったり、破壊したりしています。アフリカ大陸は、その犠牲の最前線なのだと思います。食べ物がない、住むところがない、その中でも命を輝かせて生きる人々の姿、それは本当に美しいものだけど、なんでそんなにその人たちが苦しんでいるのか、その原因の多くの部分を日本人もまた担っています。
お便りの中で書いた小出さんの話とも、深くつながっています。「原発がダメなら自然エネルギーで」なんて話ではありません。エネルギーを大量消費する社会は、大量の犠牲者を生みます。そういう社会のあり方を、根本から変えなくてはいけない、という話です。
という話を、夜、電気を使いながら書いていることについても、同じことが言えるのですが。

では先週のひとつぶ便りです。


ひとつぶ便り 271号(2017年6月16日便)
 いつもありがとうございます。今日(14日)はだいぶ暑くなりましたが、ここ一週間もだいぶ涼しい日が多かったです。皆さんいかがお過ごしでしょうか。我が家は、はるちゃん(1歳4か月)が発熱中、花野ちゃん(年中)は熱はすぐ下がったもののお腹の調子がいまいち、僕とゆっこさんは喉の調子がいまいち、といった状況です。葉菜ちゃん(小2)は問題なさそうで、元気です。
 長野県も梅雨に入ったそうですが、まとまった雨がなかなか降らないので、畑は乾き気味です。今夜は予報にない雨が降ってきていて、ありがたいです。春から育ててきた苗たち色々、だいぶ畑に植わってきて、現在は毎日主に、畑や土手に生えてくる草たちに対応しています。今日は、今年初めてやっている、ひまわりの畑の草取りを1日していました。そのひまわり畑は、近くに住む親しい友人と一緒にやっていて、ちゃんとできたら油をとる予定です。草の種類も生え方もそれぞれの畑で全然違って、草の種類や大きさによって、使う農具も変わります。鍬、レーキ、ホー、三角ホー、けずっ太郎などなど、木などの柄に、金属の何かがついた農具たちを使うのが、とても好きです。僕らはビニールマルチを使わないので、特にそういうものの出番が多い農業だと思います。草の小さいうち、もしくは見えないうちに、タイミングよく除草の作業に入れれば、ある程度広い畑であっても、棒一本でかなりの草が抑えられます。根は土を耕し、生えていれば保湿にもなるなど、草が生えることのメリットもたくさんあるし、敵だとか憎いと思ったことはありませんが、作物の根の張る範囲や葉の茂る範囲に生えていては問題だし、どんどん猛スピードで生えてくるので、全力で向き合う必要があります。草と向き合う作業が僕はもしかしたら農作業の中でいちばん好きで、あらゆる作業の中でどれかだけやっていていいというのなら、除草を選ぶだろうなと思います。もっと、技と理解を深めたいなと日々思います。

 ところで、先月末に佐久市にて、元京都大学原子炉実験所の助教、小出裕章さんの講演会があったので、家族5人で出かけてきました。小出さんは、原子力に夢を見てその世界に入ったものの、すぐにそのデタラメさと危険性に気付いて、福島第一原発の事故の起こる何十年も前から、専門家の立場から反対の声を上げ続けてきた方です。今は長野県の松本市に住んでいます。また現在は、「若い世代に来てほしい」という小出さんの意向があり、実行委員の中心に若い人がいることが、講演会をやる条件のようです。それもあって託児の体制やワークショップも充実していて、子どもたちは3人ともそちらで楽しんでいました。いつも、TPPとか戦争や原発関連のこういう集まりに行くと同世代にほとんど会わないし会っても必ず知り合い、みたいな感じなのですが、今回は子供連れの若いお母さんも多く、知り合いばかりではありませんでした。そんな人たちがこの地域で500人以上集まることは、すごいことだと思います。
 講演の内容自体は、既に本などで読んだことや、数年前にやった講演会の内容とほぼ同様だったのでほとんど知っていることでしたが、その、「同じことを言い続ける」ことの、絶大な力を感じました。もっとこの生活の中でやれることがある。やめられることがある。そういう気持ちが、心の底から湧いてきました。誠実であること。それは何よりもかっこいいし美しい。小出さんを見ると、思います。  健

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ひとつぶ便り 270号

いつもありがとうございます。2週間アップしてませんでしたが僕はそこそこ元気にやってます。
1歳4か月の、はるちゃんがなかなかしつこい風邪で、熱が上がったり下がったりの繰り返しですが、
まぁ元気は元気だし、熱もピークは超えてる感じはあります。食べ物と飲み物に困っていないだけで、どれだけありがたいことなのかと思います。たぶん、大人にせよ子供にせよ、衛生状態、栄養状態が悪かったなら、あっけなく死んでいくのでしょう。そこが、確保されていることが本当にありがたいし、そこが確保されていない多くの国々を犠牲にしてそれを成り立たせているという事実が、色濃くあることを、忘れてはいけないと思います。

では先々週のひとつぶ便りをアップします。

ひとつぶ便り 270号(2017年6月9日便)
 いつもありがとうございます。このところ、だいぶ涼しい日が続いて、朝晩はもちろんのこと、日陰は昼間でも寒いくらいの気温でした。体調を崩すこともなく、家族5人、元気にやっております。
葉物たちの、とうがだいぶ立ってきて、花が咲いてしまっているものもあります。そのため今回は葉っぱとしてではなく菜花としてお送りするものもあります。寒さに当たって、暖かくなると花芽がついてくるものが多いのですが、春のこの時期はどうしたってそういう気候から逃げられはしないので、自然の営みとして野菜たちも花をつけ、そして種を残そうとします。そもそも僕らは野菜たちが、命を未来へつないでいくための活動の、どこかの部分を食べている、いただいているわけですが、花のついた野菜たちもとても美味しいので、お楽しみください。
 
 6月の3,4日に、田植えを終わらせました!うるち米は主にうちで食べるもの。もち米は、また年末にお餅をついて皆さんにもお届けする予定です。
うちにある田植えの機械は、田んぼの中を歩きながら2条ずつ植えていくものです。去年、いつもお世話になっている農機具屋さんにあった中古のものを安く手にいれたものですが、去年に引き続き今回も、しっかり動いてくれました。田植え機は、一年に一度、この時期しか使わない機械なので、ほとんどの期間、倉庫で眠っています。この時期になって、またちゃんと動くのか、毎年結構心配だったりします。小さな機械でも、機械の力は絶大で、あるかないかでは全然スピードも作業効率も違います。機械は人が一人動くことよりも遥かに多くのエネルギーを使うわけで、なるべく頼りたくない気持ちもありますが、馬とか牛と共に農業をしているわけでもなく、少し昔の時代のように、村全体で農業をしているような環境でもないので、機械の力にありがたく、頼っています。まぁしかし、大型トラクターに一日中乗り続けるような現代の一般的な農業からすると、僕らはものすごく手作業の多い農業をしています。今回の田植えも、一日目は機械で植えて、機械で植え終わったあとはひたすら手で追い植えです。育苗の具合や田んぼの状態などにより、機械で植わっていないところがあるので、そこに余った苗を手で植えていきます。結構抜けているところがあるし、一本だけ植わっているところに足していったりもするので、ふつうに手植えしている気分になります(笑)。二日目は一日中追い植えしていました。この追い植え、補植とも言う作業ですが、大体の場所であれば、植わっていないところは他の稲がその分太陽も当たるし分げつして広がっていくので必要のない作業だそうです。でも特に寒いところは例外で、あまり一株が分げつして大きくならないので、とにかく数を植えた方がいいみたいです。
2日で20時間ぐらい田んぼにいたんじゃないかと思いますが、そうやって朝から晩まで働いても、天候などの具合で収穫にも収入にもならない可能性もあるし、お米にせよ野菜にせよ、まともにとれても儲かるわけではありません。お金のことだけ考えるなら、とてもやっていられるものではありませんが、作業そのものが楽しいのだから、幸せであるのだから、既にそこで何よりも大切な、得難きものを得ています。田んぼにいて、風が吹いて、水面が波立って、あぁなんか最高、って思いました。      健

ひとつぶ便り 269号

いつもありがとうございます。ここのところちょっと涼しいですね。朝夕は肌寒いです。
昨日、今日で田植えと追い植えと、終わりましたー!2日間、ずっと田んぼにいた感じで、全身がなんだかすごくいい感じに疲れております。では、先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 269号(2017年6月2日便) いつもありがとうございます。3月中頃から徐々に種をまき、大切に育ててきた夏の実物たちを、どんどん植え付けているところです。種まきも順次しています。そういう、定植や種まきの作業は当然ながら必須のもので、それをしなければ何も収穫できないので、例えば草とりなどよりも優先されて、しかし草は伸びてくるのでそれもどこかでやらなければならず・・・という感じで、その他にもやりたいことが折り重なってたくさんあるようなこの時期です。そのあたりの適切な優先順位付けこそ、小さな有機農家の腕と言えるのかも、と思います。僕は超未熟ものです。そんなわけで毎日朝から晩まで働いていますが、誰かにやらされているものではないし、空の下、土の上でする仕事はそれだけで素敵です。また、何よりもまず自分を大切にすることが重要だし、それができなければ、自分の家族や周りの人たちを大切にできないと思うので、基本的に無理することはないようにやっています。土の上、土の中、そこで生きる全てのものたち、生きていない鉱物など、自分を含む全てのものに優しい農業や生き方がしたいです。
 今回も、葉物野菜がどっさりのセットです。今の家に住んでから、この家から歩いて5分くらいで行けるところに10枚の畑(もともとは田んぼ。棚田です。1枚は大体10a未満)を借りていますが、そのうちの1枚に、今回の野菜のほとんどが植わっています。色も大きさも、種類が様々植わっている畑は、なんだかとてもかわいいなと思います。色々な種類の野菜が混植されていると、そこに暮らす虫などの生き物も多様になるし、相性がいい作物同士が成長を促進しあうこともあるようだし、実益も色々とあります。ここの畑は僕らが使い始めて年数が浅いので、まだまだ「いい土」と感じられる畑でもないのですが、美味しい野菜が穫れていて、ありがたいです。今もとても美味しく、家族でもりもり食べていますが、草の力、生き物の力、僕ら人間の工夫等々により土が育ってくれば、野菜も毎年どんどん、もっと美味しくなるはずなので、それを楽しみにできれば末永くお付き合いください(笑)。表土を削り取ってでもいない限り、過去に化学的な農業をやっていて土の中や上の生き物が少なくなった、命の力が弱まった畑であっても、人が邪魔さえしなければ、そこにいる小さな生き物たちや草などの力によって徐々に土の物理性がよくなり、養分が整えられ、触れるだけでとても良い感じだと分かる土になっていくもののようです。ここよりも長く借りている別の畑は、年々信頼できる土になっているし、僕らの研修先だった織座農園の30年有機農業をしてきた畑の土は、触れるだけで、歩くだけで、気持ちのいい土です。
土は草や作物を育てますが、草や作物もまた、土を育てます。土に生える草の根が土を耕し、土の上は枯れて土に還っていきます。よくよく見ていけば、土と草、土と野菜は別のものではない、ということが見えてきます。野菜は土そのものであるし、土は野菜そのものです。僕ら人間も、土と分かれてはいません。土の健康が、人の体や心の健康と深く関わっています。より健康な土を、育てていきたいです。
土の上で仕事ができること。体が不自由なく動くこと。耳や目が問題なく働いてくれていること。素敵な家族や友達がいること。水や食べるものに困らないこと。空から爆弾が落ちてこないこと。ものを自由に書けること。今、自分の周りにある色々な事実や環境が、とてもありがたいものだと、よく感じます。日々を、今を、より丁寧に、大切に、していきたいなと思っています。いつもありがとうございます。健

ひとつぶ便り 268号

いつもありがとうございます。今日が出荷だったので、もう今週のお便りも書きましたが、まだアップしていなかった先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 268号(2017年6月2日便)
 いつもありがとうございます。今週からの方はお久しぶりです。今シーズンもよろしくお願いします!僕らの住む長野県、佐久穂町の長い冬も終わり、春がやってきて、3月中頃から育苗ハウスの中で種をまき、大切に苗を育て(主にゆっこさん担当)、現在定植(植え付け)の真っ最中です。トマト、ナス、ピーマン、ズッキーニ、まだまだ野菜セットには入りらない夏の実ものたちが、畑にどんどん植えられていっています。その育苗ハウスの中や、露地の畑に4月に播いた種たちが、今回入る葉物野菜たちに育ちました。大体5月20日頃が、僕らの住む場所の霜が下りない目安とされているので、この時期になると、霜や寒さに弱いものたちを植えたり、種まきをしていきます。田んぼの準備や稲の育苗、もう少しすると田植えもあり、畑や田んぼの作業が集中する時期です。畑の中も周りも、草がどんどん伸びてくるので、刈ったりとったり、そういうことも色々とやっています。
 去年の2月に生まれた三女はるちゃんは1歳3か月になり、元気に歩き回り、よくおしゃべりもしています。家の外に出て遊ぶのが好きで、一人で遊んでいるときなどもあるので、ゆっこさんは去年やつわりで苦しんでいた一昨年と比べれば断然自由が利いて、嬉々として農作業しています。思えば去年、一昨年はほとんど畑に出ていません。ゆっこさんは、はるちゃんと一緒にいる時間もとても大切にしていますが、畑や庭大好きで、隙あらば外に出て何かをしています。
去年の今頃は小学1年生で苦しんでいた長女・葉菜ちゃん(この5月で8歳)は、今年は2年生になって、とても楽しそうに学校に通っています。友達との関係もできているようだし、通学に、去年はバス停まで2.5キロくらい歩いていっていたのが、今年は家のすぐ横までバスが来てくれることになり、それも楽に通っている要因だと思います。まぁ、もうちょっと歩いてもいいような気はしますが。
 花野ちゃん(4歳)は、今年から年中で「森のようちえん ちいろば」に入園して、初めからひたすら楽しそうに通っています。楽しい気持ちを、ハッピーな気持ちを周りにも伝染させているそうです。家にいる時も、素直さ、優しさにあふれた素敵な人だと思います。
 そんな感じで、それぞれ変化はありますが、慌ただしさよりも安定を感じる5月な気がします。作業は毎日色々ありますが、ゆっこさんが動ける分、去年や一昨年と比べてものすごく余裕があるし、その他に心境の変化もあったりして、僕もとても楽しくやっています。野良仕事は、農作業そのものの楽しさがまずあるし、土や自然との対話はどこまでいっても楽しさは尽きません。その過程で収穫できるものが、自分たちの暮らしをそのまま豊かにしていってくれるというのも、なんともありがたいことだなと思います。そこでとれる野菜を誰かに届けて、喜んでもらえるのなら、それはもう嬉しいことです。また、野菜たちを食べていただき、ありがとうございます。いい野菜が育つように、土を育てていきたいです。自分の中の優しさとか、理解とか、愛とか、そういうものも日々大切に、育てていきたいです。
 今シーズンは、このお便りを去年までの半分の、この紙1枚分にしようと思います。書きたいことは色々ありますが、暮らしと仕事との兼ね合い上、2枚書くのは何かと大変なので、1枚を集中して、書いていこうと思います。それでは、今シーズンもよろしくお願いします。   健

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