ひとつぶろぐ

長野県佐久穂町 ひとつぶ農園の、ひとつぶ便り

ひとつぶ便り 209号

今日もお越しいただきありがとうございます。
先週のお便り↓に書きましたが3人目の赤ちゃんがゆっこさんのお腹にやってきました。絶賛つわり中。このお便り書いていたときよりは今はだいぶマシですが、それでも苦しそう。まぁでも、夫婦2人、ほんと喜んでいます。

それでは先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 209号(2015年6月26日便)
いつもありがとうございます。ここのところ雨が多く、いかにも梅雨のお天気。こういう時こそお日様のありがたみを感じられます。野菜も大きくなっていますが草の勢いが、すごい!

このお便りはほとんど夜に書いています。昼間はとても賑やかな季節ですが、夜はわずかに虫の声が聞こえたりするくらいで本当に静かです。とてもいい時間と空間。でも、こうしてパソコンの前に座って、インターネットなどをしていれば、意識はどこまでも遠く、ここではないどこかへ、今ではないいつかへ、飛んでいくことができます。その先に幸せはありません。逃げることに慣れて、それが苦しみを和らげる唯一の手段だと思い込んでいる人、僕も含めてとても多いのではないかと思います。この世界の中で、社会の中で、今、この瞬間、この場所にとどまることは、それほど簡単なことではありません。そこから引き離そうとする力がとても大きい。幸せは「いつか、どこか」にあるものと、ほとんどの人が思っている気がします。そうやって思っている大人が、そうやって子供たちに教えています。それはもう滞りなく、自然に。「今、ここ」を生きている子供たちに、「今なんて魅力がないものなんだよ。ここなんて魅力のない場所なんだよ」と、ささやいています。その声ばかりが聞こえます。「今、ここ」にある苦しみから逃げることが唯一の手段と思ってきた人たちは、今日も逃げ切りをはかっています。そんな無理はやめて、既に持っている優しさと勇気を以て、ただ「今」に、「ここ」に、留まってみた方がいいと思います。息を吸っていたら吸っていることに、吐いていたら吐いていることに、気づいてみてください。そして微笑んで。吸って、、、吐いて、、、。
 いつかどこかで幸せになろうとしている限り、幸せにはなれません。幸せはいつだって今ここにあります。今ここの苦しみから逃げるだけの人生なら、それは幸せからも逃げているということ。それだけのこと。

今週の野菜セット
 今週はズッキーニが今シーズン初登場!どんな料理にも使える万能野菜ですが、うちは油で焼いて塩、が定番です。和も洋も色々といけますが、うちは結局焼いて塩、に戻ってきます。おススメです。ズッキーニはカボチャの一種ですが、最初に見たとき「ナスと同じように料理すればいい」と教わりました。要するに何でもいけるってことな気もします。油との相性がいいです。薄くスライスして塩もみとか、糠漬けなどもなかなかいけます。
 その他、葉ものもまだまだ元気で、しこたま入っています。いつも工夫して食べていただいていることと思います。今週もよろしくお願いします。今週はキャベツ、ブロッコリーなども初登場です!

3人目、授かったようです。
 少し前から分かっていましたが、先週病院へ行ってはっきりしました。葉菜ちゃん(6歳)、花野ちゃん(もうすぐ3歳)に続く3人目の子どもが今ゆっこさんのお腹の中にいます。まだ1センチくらいだそうです。こういうとき一般的に使われる言葉ですが、「授かる」っていい表現だなって思います。全ての自然から、授かったもの。ありがとう。まだおりてしまう可能性だってあるし、無事に生まれてくるかどうかはその時まで分かりませんが、この妊娠を夫婦2人とても喜んでいます。
 今ゆっこさんはつわりの真っ最中。今回は前2人のときに比べて重いらしく、動けない日々が続いています。食べられるものが限定していて、ゆっこさんはとても悩める毎日。何が食べられるのか、それが問題です。日によっても食べたいものが違います。「ゴマのおにぎりを食べていればつわりなんて大丈夫」とか言っている自然療法家もいますが、それは食べられる人の話でしょって話で。うちは基本的に自分たちの田んぼや畑でとれたものを食べているので、ご飯と野菜の食卓なのですが、現在ゆっこさん、どちらもほとんど食べられず!野菜はレタスとかオカノリとか、限定的に食べられるものもありますが、お米は全くダメなようです。冷やし中華はなんとか食べられる日が多くて、それを食べたり、そうめんを食べたりしています。そうしたまともなものが食べられるのはまだマシな時なのですが。ずっと気持ちは悪く、お腹がすけばもっと気持ち悪くなるようですが、食べるものがなかなか見つからない、という状況。とても辛そうです。気持ち悪くなり始めた頃、プリンが特効薬、みたいな日がありました。その後、特効薬とまではいかなくなっていますがプリンは割と食べられるということで、僕のお菓子レパートリーにプリンが加わりました(笑)。
 その卵とか豆乳などもそうですが、ゆっこさんは最近はよく買い物に出かけています。食べられるものを探しに。体力が本当にもたないので行ったはいいけど帰れるのか不安になる、みたいなことになったりしています。普段、スーパーで買う物と言えば有機豆乳と洗濯石鹸ぐらいなので、うちとしては本当に珍しいこと。食べ物を買うってお金かかるんだなと、当たり前のことを今実感しています。
 つわり、調べていると色々な体験談やら説やら、出てきますが、はっきりしたことはわかっていないということですね。一つ言えるのは妊婦さんごとそれぞれ、違うということぐらいかと。体験しようもない男の人の無理解も問題ですが、自分のつわりと照らし合わせて他人を批判するような、体験したからこその女性の無理解というのはもっと問題なような気がします。体験したことがあるからこその無理解というのは、つわりに限った話ではないですが。人はそれぞれ違います。本当に、違います。
うちの有効な手段として、一人目、葉菜ちゃんのときから、背中から腰にかけてのマッサージというのがあって、今回もとても有効で、一日に何回か背中のツボを押しています。
 とまぁゆっこさんがそんな状況なので、いつも仕事も家のことも協力しあって暮らしているうちとしてはとても大変な今日この頃。家事色々、できないわけではないけど普段はゆっこさんに大体任せている部分なども今は僕が主にやっていたりするので、その分農作業は進まないし、家事もちゃんとこなせない部分が多いし、まぁとにかく大変な感じ。畑は草に圧倒されています。家は花野(かや)ちゃん(もうすぐ3歳)の散らかし能力に圧倒されています(笑)。葉菜(はな)ちゃん(6歳)は現在うちでいちばん片付け上手な人です。

 畑はなかなか手が回らず、家の中も手が回らない状況ではありますが、楽しく暮らしてはいます。ゆっこさんが動けないから子どもたちと僕が過ごす時間も必然的に増えています。食事も、僕と子どもたち、みたいなことも多い。つわり、早く治まるといいなと思いますが、いつもと違う日常が教えてくれることはとても多いです。もっと、向き合っていきたいなと思います。今この瞬間に。      健
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