ひとつぶろぐ

長野県南佐久郡佐久穂町(旧八千穂村)、有機野菜の「ひとつぶ農園」のブログ。

ひとつぶ便り 221号

今日もお越しいただきありがとうございます。先週のやつをまだアップしてませんでした。今週のもあるのでまた近々アップします。では先週のひとつぶ便りです。


ひとつぶ便り 221号(2015年9月18日便)

 いつもありがとうございます。長かった雨がやっと一段落してくれて、少し晴れが続いています。晴れ間が出ればまだ暑い日もあります。長雨のせいでだいぶまだ畑は湿っぽいので本当はもう少し乾いてからやりたいところなのですが、またすぐ降りそうだし、この後のニンニクの定植や小麦まきなどの為に、トラクターにフレールモアという草をバラバラにしてくれる機械をつけて、畑の中の草をバラバラにしています。このフレールモア、すごく優れものです。生活物資にせよ農作業の道具にせよ、あまり物を増やしたくないという思いがありますが、これに代わるものがなく、僕たちの農業には非常に有り難いもので、これはいい買い物だったと思います。ビニールマルチを使わず、人間の馬力も少ないひとつぶ農園では、すごく重宝しています。ある程度草の伸びた畑を、フレールモアをかけたあと、ふつうのロータリーに付け替えて耕します。有機農家ではない一般的な農家さんたちは、マルチ用、ロータリー用、農薬散布用、とか用途に応じて一台ずつトラクターを使っていますが、うちは小さいトラクターを一台だけ持っているので、後ろを付け替えて使っています。

災害

 長雨と日照不足、低温と、なかなか野菜が育たない状況ですが、畑が全て水没したり、流されてしまったような人たちに比べれば、なんということはありません。被害を受けた方々に、なんと言えばいいのか言葉が見つかりません。
 人間が何をどうしようとも、全ての災害を避けることはできないと思います。そもそも災害の起こりにくい場所に住むとか、災害の起こった時はどうするかの備えを普段からしておくとか、昔からできた、基本的な取り組みが、結局最も有効な気がします。技術的には、天候を変えるようなことも現在はできるようですが、何か一部を無理矢理に変えたりすると、他のところに無理が来るのはどんなことにも言えます。一部だけ、一回だけ、いいように変えることなど、無理なことです。様々な、絶妙なバランスの上に成り立っている自然の大いなる流れに、短絡的な思考によって関われば、良い結果は生まれません。
また、何年か前にタイで洪水があったとき、水田だった土地を日本企業などが工場を建てた結果、田んぼの持っていた保水力が失われて、洪水の原因になったのではないかという話がありました。田んぼや畑の保水能力は、農業の持つ多面的機能と言われるものの一つ。これは数値化も難しいだろうし、たぶんこれははっきりとしたことは証明のしようがない部分が大きいですが、人がもっと自然に寄り添って生きていた頃に受けられていた自然の恩恵を、僕らは自らの手によって受けられなくして、逆に被害を受けることが多くなっているのではと思います。
 太古の昔から、人は自然災害によって大きな被害を受けてきたものと思います。僕らの住む東信地域でも、過去に大洪水があって、佐久町(現在は佐久穂町)では集落ごと流されて壊滅、というところもあったそうです。「戌の満水」と呼ばれる、大規模な天然ダムの決壊による洪水と言われていますが、これが1742年、旧暦の8月1日だったので、佐久地方では現在も8月1日にお墓参りをする習慣が残っています。2011年の地震と津波もそうですが、どんな備えをしていても、災害を防ぎきることはできないものと思います。でも、そこに原発事故のような、明らかな人災が関わってくると、いたたまれないなと思います。自然を軽視したために失われた命がたくさんあると思います。軽視というか、そもそも見てもいない、というのが最近の世の中かもしれません。これは危険だと思います。
 誰も、自然の仕組みから逃れることはできません。どこまでいこうと、何をしようと、その仕組みの中にいます。こうすればこうなる、こうしなければこうならない、というようなこと。ものすごく多くの要因が絡み合っているから単純な話ではないし、物事がよく見える目も持っていない僕が言うのはあまり説得力がありませんが、その仕組みから外れているものを僕はこれまで見たことがありません。人も、野菜も、動物も、あらゆるものも。
 
ケニアよりジャンボ!
 先週金曜日(11日)に、「茶房 読書の森」というところで、「ケニアよりジャンボ!」という催しに参加してきました。ケニア最大のスラム、キベラスラムで「マゴソスクール」(現在約600人の生徒)という学校をつくり、活動している早川千晶さんと、ケニア伝統の太鼓叩きで、マゴソスクールのCDづくりなどもしている大西匡哉さんによる音楽とお話の会でした。2人ともケニア在住。これはアフリカンダンスの友人づてにまわってきて知りました。このイベントはいつになく、なんだかはっきりと「行きたい」と思ったので行ってきました。18時から開始だったので、夜はあまり具合の良くないゆっこさんは行かず、僕と娘たち2人で行ってきました。とてもいいイベントでした。下の子、花野ちゃん(3歳)とトイレに行って帰ってきたら、葉菜ちゃん(6歳)がステージの一員として楽器を奏でていてびっくりしました(笑)。他の子どもたちもたくさんいて、娘たちも楽しんでいました。
 僕の知識レベルは「スラムって何?」くらいなものなので、聞く話がどれも新鮮だし、わからないこともたくさんありました。けどたぶん、知っておく、心に留めておく必要があることは、世界中に貧しい人たちがいるということと、そういう人たちを作り出しているのは僕ら先進国の人間だということ。アフリカ大陸はかつて、様々な民族がダイナミックに移動しながら、自然の中で暮らしていたそうです。それが、欧米が資源を狙って大陸を取り合い、早川さんの言葉を借りれば現在は「切り刻まれた」状態。資源を求める大開発が現在もすごいスピードで進んでいるそうです。アフリカ大陸は石油も石炭も、金もダイヤモンドも、レアメタルも出るそうです。それを掘るために、自然の中の人たちの暮らしを奪っているのです。僕が今こうして文章を書いているパソコンにも何かしら、そういうところから来たものが使われているのだろうし、自動車、トラクターの燃料、今使っている電気を作るために燃やされた石炭、そういうものも、アフリカ大陸から来ているのかもしれません。そうでないとしても、どこかの環境を壊し、誰かの生活を奪って、その土地から奪ってきたもので成り立っていることには違いありません。
 早川さんがケニアに移住して30年近く。この間に、スラムの人はどんどん増え続けているそうです。状況は良くなるどころか、悪化の一途。僕らもその原因の一つです。生活の中で何を選ぶか、どういう生活をするか、日々の一つ一つの行動が、遠い国の誰かの幸せに係わっています。アメリカの戦争に参加できるようにする法案が、今にも参議院を通りそうな夜ですが、全くやるべきことを間違えていると思います。僕らは誰かを苦しめる力も、幸せにする力も、どちらも持っています。選びましょう。今。  健
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