ひとつぶろぐ

長野県南佐久郡佐久穂町(旧八千穂村)、有機野菜の「ひとつぶ農園」のブログ。

ひとつぶ便り 234号

まとめて更新2つめ。

ひとつぶ便り 234号(2015年12月18日便)
  いつもありがとうございます。ここへきてまた少し暖かい日が続いていて、先日も雪ではなく一日雨が降っていました。今年は例年に比べてだいぶ暖かい感じです。僕が冬場、酒蔵に勤める前まで3シーズン働いたスキー場も、今年は雪がなく、気温が下がらず人工雪も作れず、オープンが予定より2週間遅れました。長年やっていれば時々あることなのでしょうが、僕が知っているこの5年くらいでは初めてのことです。もうマイナス10℃まで冷え込んでも驚かない時期なのですが、まだそんなこともなく、夜マイナスにならない日も多いです。とにかくまぁここまでのところ、かなり暖冬の傾向です。冬は冬らしく、寒く、雪も適度に降ることが、次の春、夏にとってもいいことなのだと思いますが、何しろここは冬が恐ろしく寒いところなので、少し暖かいぐらいが過ごしやすいなと感じます。
 来年2月の初めにはゆっこさんの出産が控えていることもあり、今シーズンの出荷は年内で終わりとさせていただきます。1月の便も楽しみにして頂いている皆さんには申し訳ありません。2015年も皆さんに支えられてここまでやってこられました。金銭的な面ではもちろん支えられていますが、暖かい励ましや応援にも、大きな力をもらっています。心より感謝しています。今回が今シーズン最後になる方々、今シーズンも本当にありがとうございました。来年もまたよろしくお願いします。

今週のセット
 今回と次回は、毎年恒例となっているお餅便です。玄米餅と玄米豆餅の2種類つくりましたが、僕らの田んぼで育ったもち米、僕らの畑で育った豆(くらかけ豆という大豆)が原材料です。豆餅は塩(海の精)も入っています。それを薪の火で蒸して機械でついて、作っています。玄米はそのままだと蒸すのが大変なので、玄米の表面に傷をつける程度、削っています。ちなみに「玄米餅」として自然食品店などで売っているお餅は、「白米」まで精白したお米に、糠を混ぜて作るそうです。その場合も玄米と中身は同じでしょうが、食感とか味とか、色々違いは出てくると思います。
お米を準備し、もちづくり、もち切り、袋詰めなどそのあたりの作業も大変ですが、まずお米を作るところからやっていることを考えると、もちろんそちらにかかった時間と手間の方が遥かに大きいです。料理や加工品を見る時に、どうしてもその料理をした人、加工をした人に目が行きがちだと感じます。それはそれで大切なことですが、もっと農家など、原材料を育てている人たちなどにも目を向けてくれたらなと思います。僕は今、毎日お酒造りに携わっていますが、お酒について考えるときも、杜氏や蔵人の姿を想像することがあっても、農家のことを「造り手」として考えてくれる人はほとんどいないと思います。でも、どんなもの、食べ物に限らず工業製品などであっても必ず原材料があって、それは例外なく自然の恵みであり、それを育むためには多くの人の手が必要です。そこが意識すべき世界の終点ではありませんが、まずはその人たちの姿を想像できたら、見える景色はだいぶ変わります。
春に苗を作り、田んぼの準備をし、田植えをし、毎日水の管理をし、草をとり、稲刈りし、脱穀し、もみすりをして・・・とか書いていれば一行ぐらいで終わってしまうものですが、その一つ一つが、何かしらの失敗があったり、それを補う誰かの助けがあったり、色々なことを乗り越えて収穫までこぎつけています。僕らはもとが素人だから毎年試行錯誤で、地元の人は決してしないような失敗もするし、そもそもわかっていないことも多いです。今年は特に稲の苗づくりがうまくいかず(おそらく原因は気温の高さ)、近くに住む頼りになる米農家の友人夫婦に苗をわけてもらい、もち米の田んぼも苗で埋めることができました。本当にありがたいことです。
どんなものも、それ以外の全てが関わってそこにあります。お餅は、お餅以外の全てからできています。食べ物を見るときはまず料理した人を、そして原材料を、それに関わった農家を、その畑の生き物たちを、というように限りなくたどることができます。空間においても時間においても。これは実に楽しいことだし、感謝を限りなく広げることにもなりますが、しっかり見ていくのなら、良い面ばかりが見えるわけではありません。搾取される農家や家畜の姿が見えることもあるでしょう。農薬によって殺められる命、それを撒くことで苦しむ農民の姿も見えるかもしれません。そしてそういうものと自分とのつながりが見えるなら、自分に何ができるかも自ずと見えてくるはず。一つの言動、行動が、世界の暴力や搾取、差別につながっています。平和にも、つながっています。今この場所を、意識的、自覚的に生きることが何より大事だと思います。
 
また、今回はひとつぶ農園として初めてうどんの乾麺が入ります。これも、僕らの畑で育った南部小麦を、栃木県にある「黒澤製麺」という、無農薬・無化学肥料の小麦だけを扱う製麺所に送り、加工してもらったものです。僕らはもう何度も食べていますが、とても美味しいです。「くろうどん」として作ってくれるものなので、黒っぽいのは仕様です。ふすまもある程度含まれているのだと思います。その他、花豆の甘煮や、根菜類、ハウスの中の葉物たち、と色々入って豊かなセットです。存分にお楽しみください!

近況など
 おかげさまで今年も家族4人、仲良く楽しく生きてきました。来年になれば5人目の家族が加わる予定です。楽しみです。ゆっこさんはいまいちすっきりはしないようですが、お腹の子は順調に大きくなっています。葉菜(はな)ちゃん(6歳)と花野(かや)ちゃん(3歳)は毎日仲良く遊んでいます。ぬり絵とかお絵かきとか、大好きです。何やら2人でふざけあって喋って絡んでいることも多いです。あと絵本も大好きで、図書館で色々借りてきて、一緒に読んでいます。何度も読むものに関しては2人、もしくは僕も含めて3人ともある程度暗記していたりして、絵本を見なくても言えるセリフがたくさんあったりします。『ねぎぼうずのあさたろう』シリーズが最近お気に入りらしく、よく借りてきては何度も読んでいます。これは飯野和好さんの、ねぎぼうずが主人公の時代劇風の絵本ですが、悪役のセリフを読むのが楽しいです(笑)。
長い長い、生物や人間の歴史を経て僕らは今こういう形をしてここにいるわけですが、その中で家族として出会えるということの奇跡を感じます。そのありがたさを感じます。僕が最も影響力をもって、助けることのできる相手が今ここで一緒に暮らしている家族だと思います。言うほど簡単ではないけど、僕は全力をもって、自分を含むこの家族の幸せを日々実現していきたいです。            健

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