ひとつぶろぐ

長野県南佐久郡佐久穂町(旧八千穂村)、有機野菜の「ひとつぶ農園」のブログ。

ひとつぶ便り 240号

お越しいただきありがとうございます!今日は一日雨だった。
ハウスの中で作業したり、土手草刈ったり、のんびりしたり。

まーやることめっちゃあって大変!な時期です。が、こつこつとやっています。いやこつこつというより、ぐだぐだとかそういう方が自分のペースを表すのに正しい気もする。がーっ!!と一気にやれない。器用でもない。軽くもない。重く、低く、粘り強く、的な感じ。たぶんそんな感じ。長くなれば短くなくなる、重くなれば軽くなくなる、小さくなれば大きくなくなる、そういう特徴を持つ、それぞれの持つ「部分」があると思う。性格とかの。たぶんすごく小さいときに選んで強めて、どれかのかたちを今持ってる。
例えば「器が大きい」って褒め言葉に使われることが多いけど、大きい利点を持つ器は小さいことの利は失ってる。大きい、小さい、どちらがいいとか、そういう話では決してない。食卓に並んだ食器や台所の鍋に向かって「お前は大きい」と言ったところで、ただそれは事実を表すだけ。それだけ。
状況によってどちらが良い、ということはあるけど、だからといって、「小さい器」の人が大きくなろうとしたり、「大きい器」の人が小さくなろうとする必要はないし、そもそもできないと思う。やろうとすれば、割れます。壊れます。優劣で見ることが本来できないものを、優劣で見る習慣が誰の中にもあると思います。そのへん、もっとフラットに見ていくといいと思います。難しいけど。

では先週のひとつぶ便り。上の内容はほとんど関係ないでーす。

ひとつぶ便り 240号(2016年6月10日便)
 いつもありがとうございます。6月に入りましたが3日、霜が降りました!びっくり!まぁ寒さに弱い夏の野菜たちも枯れることなく問題なく生き残っているようなので一安心。ここまで真夏のように暑い日が多かっただけに、驚きましたが、何が起こるかわからないですね。この日は0℃くらいまで下がったってことですが、これ東京の1月の最低気温の平均くらい。僕らの住んでいるところは寒いんですねほんと。真冬はマイナス15℃とかよくあるところです。それでも6月に霜、ってのは結構珍しいみたいですが、集落の集まりでそういうことが話題にのぼると長老たちが言うのが「二八(ニッパチ)冷害はもっとすごかった」という話。詳しくは知りませんがこのあたりでは「8月に霜が降りた」という衝撃の事実が語られます。まぁ色々と想像もつかないことがありますが、なんというか、十年に一度のことは十年に一度、百年に一度のことは百年に一度は起こるんですよね。
 梅雨入りしたそうですね。僕らの住む佐久地域は割と空梅雨のこともよくあり、意外と降らないことも多いです。逆に雨が少なくて困ることすらあります。今年はどうでしょう。ここのところだいぶ雨が少なかったので、少しまとめて降ってくれるとありがたいなー。とは思います。
 
 2月に産まれたはるちゃん(4か月になりました)がいるため、ゆっこさんはほとんど畑に出ない状態で、作業は遅れ気味ですが毎日こつこつやっています。大豆と小豆を播いたり、田植えしたり、キュウリ苗を植えたり、人参とゴボウの種播いたり、育苗ハウスを片付けてミニトマトの苗を定植したり。春先から種を播いて大事にハウスの中で育ててきた苗たちが、ほぼ畑に植え付けられました。畑に行ってからはまた違う手がかかるものの、苗の管理の時とは全然気分は違います。(うちの場合は特に)畑よ、あとは任せた。という感じ。

 今年はだいぶ暖かいので実もの野菜が採れだすのも早いかもしれませんが、それにしてもまだまだです。野菜セットは今週も葉もの祭りです。よろしくお願いします。特に今回はレタス祭りですか。うちも家族でレタス類をむしゃむしゃ食べまくっています。リーフレタス、サニーレタスなどは大体何かに敷かれたりする脇役かと思いますがうちではメインディッシュにもなります。

田植え
 霜の降りた3日でしたが、昼間はふつうに気温は上がりました。その日、うちの田植えをしました。二条植えの歩行機械を使っての作業。いつも田植え機は先輩農家か誰かに借りてやっていましたが、去年農機具屋さんで中古を手に入れたので、今年は自分のところの機械。で、この機械がポット式といって、今までやっていたトレー式という方式と違います。だからそれに伴って、播種する手回し機械とか、ポット式のトレーとか、そういうものを揃えなければいけず、春先から色々大変でした。機械は安くすんだものの、周りのものを揃えるのにお金も少しかかりました。あと、こういうとき大変なのはノウハウ。これで大丈夫なのか、と心配になりながらの作業が続きましたが、苗は去年と比べればすごく順調に育ってくれたし、無事に田植えの日を迎えることができました。一度機械に苗が入っていかないトラブルがあったものの原因を突き止められて自分で簡単に直せるところだったので直して、予定通り一日で終わらせられましたー!まだ手での追い植えもしますが、一応田んぼ一面に苗が植わって、ほっとしています。
 
「田植え」というのは稲の苗を田んぼに植える作業、でこれはやっぱりすごく特別な感じがすることですが、そこまでたどり着くまでに、色々なことをしています。僕は東京の練馬出身で、周りに田んぼのある環境で育ってもいないし、全く知らないことばかりでした。例えばそこが田んぼだからといって、水を入れたら水がたまるわけではありません。畦(あぜ)シートを張ったり、畦塗りをしたりすることによって、畦から水が抜けるのを防ぎ、田んぼの底は「代かき」という作業をすることによって、水がたまるようにします。田んぼに水をのせた状態で、トラクターなどで浅く耕していく、みたいな感じです。田んぼの土が粘土質で、そもそも水がたまりやすい地域も全国には多くあるのだと思いますが、僕らの住んでいるあたりはもともとそういう土ではないので、基本的に水はけがよく、田んぼとしては水が抜けていきやすい。なので、丁寧な代かきが必要になります。「水が抜けないと水が新しく替わっていかないから代かきはやりすぎないように」みたいなことが書いてある本もありますが、とんでもない!僕らの住む場所では、やってやりすぎることはありません。こういう感じで本によって全く逆のことが書いてあることがありますが、それはその土地のよって土質、気候など様々な条件が違うためで、そのどちらも正解、というのがざらにあります。「○○って人がこんなこと言ってた」と聞けば「どこの人?」とまず確認するのがよくある流れです。人によって、本によって、言っていることが全く違うように見えて、実は理解は同じところにあったりします。
 話逸れました。田んぼにきちんと水がたまるようになるまで、毎年やる作業が色々あるということです。「田んぼを平らにする」というのも結構大変なことで、僕らの住むような山間の田んぼはほとんどのものがきれいな四角をしていないので、より大変です。そもそも田んぼが平ら、っていうこと自体、すごいことだと思います。むかしは人と家畜の力だけで、山の斜面を、平らにしていったということですよね。あと、水路について見ていけば、それを拓いた人、受け継いできた人たちへの感謝が湧かずにはいられません。水利権、僕らはよく知りませんが、昔はそれこそ命を左右する問題だし、今でもものすごく重要視されます。僕らの集落は、川のかなり上流から引っ張ってきています。水利権がフリーなところが他になく、そこからしかひけなかった、ということみたいですが、他にもそういうことが結構あるみたいです。田んぼがそこにあり、水がそこにある。これはすごくすごく、ものすごくありがたいことです。
 
 水路を拓き、田畑をつくり、そういう中で子どもを育んできた全ての過去の世代があるから、僕らは今この場所にいます。森の樹々、田畑にいる小さな生き物たち、微生物たち、草たち、そういう存在があるから田畑にお米や野菜が育ち、それがあるから僕らは今この場所にいます。僕らの体も心も、過去の人やものたち、今ある全ての人やものから独立して存在してはいません。太陽の光、地球の回転、そういうものが無かったら、僕らは今この場所にいません。当たり前のことだけど、とんでもない奇跡です。そういう命を、僕らは今生きています。ありがとう。今とても、嬉しい気持ちです。          健 

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