ひとつぶろぐ

長野県南佐久郡佐久穂町(旧八千穂村)、有機野菜の「ひとつぶ農園」のブログ。

ひとつぶ便り 241号

お越しいただきありがとうございます。
すごくやることいっぱいな時期だけど、アフリカンダンス関連のことにはよく出かけています。割と異常な農家だと思います(笑)。
18日もそれ関連で、家族5人で安曇野の方まで行ってました。そのへんはまた次回書くかな。とてもとても楽しく、美しい時間でした。

では、先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 241号(2016年6月17日便)

 いつもありがとうございます。毎日お疲れさまです。
 長野県も梅雨に入っています。ときどき降って、あとは結構晴れている、というのが僕が経験した8回のこの地域の梅雨の印象ですが、今年はどうでしょう。今のところ、ほどよく降っている、といったところかな。今夜(14日)は予報にない雨が降っています。結構降ってるなぁ。去年は4月とかからよく雨が降り、梅雨もよく降って、そのあと9月も結構降って、雨が多い年でしたが毎年基本的には雨の少ない地域です。他の場所に比べて農家たちは畑の乾きすぎに悩まされることが多いと思います。
 今年は早くから真夏のような日が多いですが、最近も昼間はかなり気温が上がります。でも夜は結構下がります。3日には0度近くまで下がって、それはまぁ特殊なケースではあるものの、僕らの住んでいるところは全国的に見てもかなり寒い場所。一口に長野県といっても広いですが、長野県の中でも僕らの住むあたりがいちばん寒い場所。佐久穂町は長野県の東の方にありますが、標高が高いから寒い、ということなので、このあたりは北へ行くほど暖かいです。
農作業は色々遅れ気味ではあるもののまぁなんとかやっています。ゆっこさんが動けるときは、この時期は僕はもう畑の管理とか草刈りとか、トラクターの仕事とかにある程度専念できるのですが、今年のひとつぶ農園には0歳児のはるちゃんがいてゆっこさんはほぼ畑に出られないので、いつもは主に彼女がやっている種まきとか植え付けとか、そういう作業も僕がやっていて、なかなか手が回りません。まぁ、考えてみれば、7年くらい農業やっていて3人子どもがいるとなれば、0歳児が生活の中にいるのはそう珍しいことでもなかったりします。前のことはよく覚えてないけど(笑)。

 毎年のことですが、今年もよく僕の両親が休日に日帰りで手伝いに来てくれます。母がはるちゃん(4か月)を抱っこしたり、葉菜ちゃん(小学校1年生)と花野ちゃん(3歳、もうすぐ4歳)と遊び、父が農作業を手伝ってくれる、というのが最近の分担。毎回子どもたちは大喜びだし仕事もはかどるし、とても助かります。また、出荷の日は近くに住む義父・祐二さんに葉菜ちゃんと花野ちゃんを見てもらっていて、それも助かっています。また、今年は5月の初めくらいから大体毎週、僕らと同年代のYさんという女性が手伝いに来てくれています。4月の「アースデイin佐久」で、別の件(アフリカンダンスとか)で声を掛けてくれたのですが、うちが有機農家だと言ったらむしろそっちに喜んでくれて、それから来てくれています。パートナーはアメリカの人で、彼女自身も英語が堪能。今年からそのパートナーの仕事の関係で佐久穂町に来ています。有機農業、オーガニック、食、もともとそういうことに興味が深く、自分でも畑をやりたい思いもあって実際家の近くに少し畑を借りられたものの、こういう農業についてやり方を聞く人もまだいなかったところで僕らと出会ったので、こうして時々うちの畑に来てくれる流れになりました。まぁうちの農園は技術力の低さでは佐久穂町トップ(ボトム?)レベルなので、農業研修のような目的で来るのはたぶん間違っています。が、感覚としてお互いにすごく共通する部分があって、気の合う友人が増えた、という感じ。海外の生活に触れてきた中で育んだ視点を持っていて、それを感じられるのがすごくおもしろいです。
 といった人たちの手助けもあって、この野菜たちが育っています。また、野菜を届ける先があるから僕たちは野菜をこれだけの量、育てているし、皆さんが野菜を食べて、送ってくれたお金と色々な思いで僕たちは農業をし、生活をしています。皆さんに届くこの野菜は、皆さんの手助けで育った野菜でもあります。いつもありがとうございます。
 紙が足りず、野菜セットのこと全然書いてませんが(笑)一つ言っておくと今年の大根美味しいです!

かたちだけ うわべだけ
 ところで野菜を直接売ったりしていると時々野菜の虫食いを見て、「虫が食べるほど美味しい野菜なんですね」とか言ってくれる方がいますが、これはちょっと間違いだと思います。これはハエがたかっているものに対して「ハエがたかるほど美味しいものなんですね」と言うような感じかと。人間と、虫たちの好みは違うし、虫たちは、僕たちの視点から見れば「不健康」なものを好む傾向が強いと思います。
 では、僕たちの野菜に虫食いがあったら、それは虫食いのない一般市場に出回っている野菜より不健康なのか?ということになりますが、そうではありません。一般の市場にあるもの、化学肥料や農薬を使って育てられた野菜たちは、ほとんどがたぶん、とても不健康。基本的に肥料が多すぎたり、そのバランスが悪ければ、野菜は虫がつきやすく、病気にもなりやすい。消費者、市場には大きく育てることを求められる上、命による土の調整作用を減らしてしまう化学的な農業で、健康な野菜を育てることはすごく難しいと思います。野菜たちは虫がつきやすい状態になり、病気が出やすい状態になる。だから、農薬を撒くわけです。虫がつきやすくても虫を皆殺しにすれば虫には食べられない。病的であっても「発症」させない。僕らの住む場所は冷涼で、高原野菜の産地でもあります。農家の皆さんは、時期によっては毎日大きなトラクターで大量の農薬を撒きます。毎日、毎日の不断の努力(皮肉ではないです)によって、不健康だけど不健康に見えない野菜が出来上がります。
 つまり、少し深く見る目で見るのなら、どちらが「虫食いの多い野菜」なのか、わかると思います。僕たちの野菜の方が、遥かに虫食いが少ないんです実際は。スーパーの野菜のほとんどが、農薬を使わなかったとしたら、形を保ってなどいられないほどに虫に食われているか、病気で溶けているのです。大きくて見た目がきれいならいい、というものを求める社会の目があるから、農家もまた、それに従うしかありません。そうでなくては売れないから、一般の農家さんにはそれ以外の選択肢は無いに等しい。その結果、本当は病気なのに、見た目はとても健康に見える。そういうものばかりが市場に出回っています。
 虫や菌の力によって土の上で「清算」されていたはずの不健康さが、そのままスーパーに並び、食卓に並ぶ。それを人が食べる。不健康であれば虫がくる。病気になる。という当たり前のプロセスを踏んでいない野菜たちは、その中に不健康さを抱えたままです。それは隠されただけで解決されていないのだからどこかで必ず何かの形で表れます。それは僕ら人間たちの体の中かもしれません。自分の子どもたちの体の中かもしれません。僕らの野菜が完全に健康、とか、環境に全く負荷をかけない栽培とか、全然そんなことはありませんが、恐らくスーパーにならぶほとんど野菜よりは遥かに健康に、そこで生きるものたちに優しく育ったものです。同じ野菜を食べていると思っても、内容は全く違います。
 見た目だけ、うわべだけのものが溢れています。野菜だけの話ではありません。うわべに惑わされず本質を見極める目を、養っていきたいです。深く見ていくことができたなら、あとは選ぶだけです。 健
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