ひとつぶろぐ

長野県南佐久郡佐久穂町(旧八千穂村)、有機野菜の「ひとつぶ農園」のブログ。

ひとつぶ便り 242号

お越しいただきありがとうございます。お疲れ様です。

今回は、友人の言葉の引用で締めくくらせてもらってます。このお便りで、ほとんど誰かの言葉を引用したことないんですが、
なんかもう文面も限られている中でこれ以上の言葉が絶対見つからない、それくらい素敵な言葉だと思ったので、使わせてもらった。文面が足りなくて一部削ってるのがもったいないのでここに紹介しておきます。このポレポレツアーの感想とか、フェイスブックでやりとりしてた中での友達の言葉。
「人間に必要な、一番大事なものは、心のなかに入るもの、お金と交換できないもの、店に無いもの。
たったひとつでもあれば、生きる力になるもの、いつまでも腐らず誰にも盗まれず、いくつでも誰かに分けられるもの。」
すごくいいなと思います。それをきちんと知っていなくては、書けない言葉だと思います。

ポレポレツアーは、僕もサブニュマの一員で踊ってきましたが、心の深いところから楽しめた、ものすごいパワーを感じたステージでした。キベラ・スラム(ケニア)から来た、マゴソ・スクールの発起人リリアンは、「私はアフリカ人だけどこんなに素晴らしいステージ見たことありません」って、言ってくれていました。それを聞いて、すごいことだなと思うけど、あぁきっとそうだよねと納得する気持ちもすごく大きいです。たぶん人生で何度も味わえるようなものではない、愛と熱気に包まれたステージでした。楽しかった!!

では前置きが長くなりましたが先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 242号(2016年6月24日便)
 いつもありがとうございます。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 梅雨ですね。雨は割と降りますが、これまでがだいぶ雨が少なく畑が乾燥していたこともあって、畑は程よく湿っている、という感じの時が多いです。草取りなども難なく入れるくらいの土の状態。雨が降って、暑くなって、というのを繰り返せば、野菜も大きくなりますが草はもっと大きくなります。この時期、一週間で草がどわーっと伸びて別世界のようになります。この勢い、ほんとすごいです。
 僕らの農園も、刈り払い機とかトラクターとか、そういう機械がないとやっていけない規模ですが、そういう機械を使う作業よりも(べつに嫌いとかではなくそれはそれで好きですが)、ホーとか鎌とかで野菜の周りとかをちょこちょこ刈ったり削ったりするのが好きです。農作業の中でもそういうのが特に好きです。ずっとやっていたいと思うのはそういうこと。「農作業」といっても本当に多岐にわたって、各農家、それぞれ好きなこと、得意なこと、全く異なるはず。有機農業の世界、僕らみたいに個人に販売するのが主な人たちは特に、化学合成農薬、化学肥料、遺伝子組み換え技術を使わないこと、以外は、それぞれ実に個性的にやっています。各々の持っているもの、能力、思いなどなど色々を駆使して、農業をして、生活をしています。栽培にしろ経営にしろ、答えがないどころかヒントすらない、みたいな部分だって結構あるので、それぞれが試行錯誤しています。何か道しるべが無いと、辛いだけの旅になると思うし、実際そうなってしまっている人も多いように見えます。野菜もお米も、かかる経費、支出と比べてすごく安いから、それを売った収入で暮らしていくのは楽なことではありません。僕らはたぶん、数ある農家の中でも特に、経営も栽培もヘタクソ。冬の酒蔵の収入には大変助けられていますが、それにしてもまぁなんでやっていけてるのか、よくわからないような農家ですが、目指す方向、向いている方向は夫婦で共有できていると思うし、何が大切にすべきものか、この7年でだいぶわかってきた気がするし、心持ちはすごく安定感あります。何より基本になるのは自分たち家族の幸せ。もっと言うなら僕自身の幸せ。
 多くの日本人が持っている、「自分を犠牲にして他人を幸せにする」ことが良いことだという思想、間違いだと思います。誰かに騙されているのかもしれません。「誰かのため」といって誰もがそう行動し、実際は誰も幸せになっていない、ということになっていませんか?これはおかしいと思います。自分の幸せを追求することは、他者の幸せを追求することの妨げにはなりません。妨げにならないどころか、自分の幸せを追求することは、他者の幸せを追求すること、そのものだと思います。自分の身体と心、それは何よりもまず大切にするべきもの。僕はそれまでの人生でわかっていなくて、この7年で、わかったことです。

今週のお野菜
 まだまだ葉っぱの緑がたくさんですが、大根やキャベツ、ブロッコリーなども育ってきて、だいぶ春先のセットとは内容も変わってきました。春の名残の野菜たち、夏の初めの野菜たち、が重なってくる時期で、葉っぱはそれぞれあまり値段もいかない関係で、何か物量が物凄い感じになっていますが、もりもり食べていただければ幸いです。僕らも家族みんなでもりもり食べています。

ポレポレツアー2016
 僕は4年前くらいからアフリカン・ダンスをやっているのですが、最近も楽しくやっています。長野県の、僕が住む場所よりだいぶ南の方にある中川村というところが本拠地の、「サブニュマ」という、アフリカの太鼓とダンスでつながるコミュニティの一員として踊っています。東信州では上田が盛んで、佐久も集まって踊っています。今夜(22日)も佐久で練習会があったので家族みんなで出かけてきました。4月、5月、6月あたりは特に、畑も田んぼもやることが集中している時期なので、どの農家さんも基本的に休みなく働いていて、僕らも基本的にそうですが、アフリカン関連のことはなんだかんだよく出かけています。場合によっては週に何度もその用事で出かけているなんて、大きな声では言えません(笑)。これまでは僕が長女・葉菜ちゃん、次女・花野ちゃんを連れて出かけて、ゆっこさんは農作業に集中する日、みたいな感じでしたが今年は、はるちゃんが産まれ、ゆっこさんはそもそもあまり農作業をしていないという状況なのでいっそ全員で出かけてしまえ、という感じで行くときはみんなで出かけることが多いです。楽しいです。18日には「ポレポレツアー」というのが安曇野の方であって、サブニュマの仲間が主催だったのでそのステージもあり、それに参加してきました。2時間半くらいかけて家族5人、安曇野まで行ってきました!もう本当に楽しく、暖かく、美しい場でした。みんなにありがとう。
 ポレポレツアーは「ケニアでスラム街の孤児や貧困者の救済活動を行っている早川千晶さんと、ケニアで伝統音楽修行を行った太鼓奏者の大西匡哉さんのチャリティートーク&ライブ」というのがざっくりした説明。早川千晶さんはケニア、ナイロビにあるアフリカ最大のスラム、キベラスラムでマゴソ・スクールという学校を設立し、運営しています。学校には現在子どもが600人。毎年やっているこのツアーは、マゴソ・スクールの運営費を集める、という目的はもちろん大きいのでしょうが、こちらがどれだけお金を払ったとしても絶対に得られないものを、僕たちに伝えてくれるお話と音楽がそこにあります。千晶さんたちが全国のみんなに届けているものは、全国のみんなが彼女たちに渡しているものより、遥かに大きいと思います。生きること、愛すること、それがどんなに素晴らしいか。命の輝きがどれほど美しいか。僕の言葉ではとても表現しきれませんが、そういうものをまざまざと見せてくれます。
 いつもは早川千晶さんと大西匡哉さんのステージのようですが、今年はさらに、マゴソ・スクールから、発起人でみんなのお母さん、リリアン、自分もマゴソ・スクール出身で現在教頭先生をしているオギラ、という2人も来ていて、彼らの話も聞けました。オギラの最高に素敵なダンスと歌もありました。
 19歳のとき、両親(一夫多妻なので母2人)を失った、18人兄弟姉妹の長女リリアン。8歳の時、母を失い、命がけの危ない仕事、時に盗みみたいなことをしながら生き延びたオギラ。その2人の話で共通していたのは、母からもらった言葉や愛情を頼りに、たぶんほとんどそれだけを頼りに、力強く、たくましく、心と身体を穢さず、生きてきたということ。表現力が乏しくて、言葉にすると軽すぎて悔しい。
 どんな状況になっても、たとえ家族を失い友達を失い、誰も助けてくれないような状況になったとしても力強く生きていける力を、自分は持っているだろうか。子どもたちにそれを持たせられているのだろうかと、考えずにはいられません。愛情をたっぷり受けて育つことのできた子どもはきっと、何があっても、どんなふうになっても、自分は大丈夫だと思えるのですね。佐久から参加した友人の言葉を借りるなら、「人間に必要な、いちばん大事なもの」は、「たったひとつでもあれば、生きる力になるもの、いつまでも腐らず誰にも盗まれず、いくつでも誰かに分けられるもの」。それを、育てていきたいです。 健
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