ひとつぶろぐ

長野県南佐久郡佐久穂町(旧八千穂村)、有機野菜の「ひとつぶ農園」のブログ。

ひとつぶ便り 270号

いつもありがとうございます。2週間アップしてませんでしたが僕はそこそこ元気にやってます。
1歳4か月の、はるちゃんがなかなかしつこい風邪で、熱が上がったり下がったりの繰り返しですが、
まぁ元気は元気だし、熱もピークは超えてる感じはあります。食べ物と飲み物に困っていないだけで、どれだけありがたいことなのかと思います。たぶん、大人にせよ子供にせよ、衛生状態、栄養状態が悪かったなら、あっけなく死んでいくのでしょう。そこが、確保されていることが本当にありがたいし、そこが確保されていない多くの国々を犠牲にしてそれを成り立たせているという事実が、色濃くあることを、忘れてはいけないと思います。

では先々週のひとつぶ便りをアップします。

ひとつぶ便り 270号(2017年6月9日便)
 いつもありがとうございます。このところ、だいぶ涼しい日が続いて、朝晩はもちろんのこと、日陰は昼間でも寒いくらいの気温でした。体調を崩すこともなく、家族5人、元気にやっております。
葉物たちの、とうがだいぶ立ってきて、花が咲いてしまっているものもあります。そのため今回は葉っぱとしてではなく菜花としてお送りするものもあります。寒さに当たって、暖かくなると花芽がついてくるものが多いのですが、春のこの時期はどうしたってそういう気候から逃げられはしないので、自然の営みとして野菜たちも花をつけ、そして種を残そうとします。そもそも僕らは野菜たちが、命を未来へつないでいくための活動の、どこかの部分を食べている、いただいているわけですが、花のついた野菜たちもとても美味しいので、お楽しみください。
 
 6月の3,4日に、田植えを終わらせました!うるち米は主にうちで食べるもの。もち米は、また年末にお餅をついて皆さんにもお届けする予定です。
うちにある田植えの機械は、田んぼの中を歩きながら2条ずつ植えていくものです。去年、いつもお世話になっている農機具屋さんにあった中古のものを安く手にいれたものですが、去年に引き続き今回も、しっかり動いてくれました。田植え機は、一年に一度、この時期しか使わない機械なので、ほとんどの期間、倉庫で眠っています。この時期になって、またちゃんと動くのか、毎年結構心配だったりします。小さな機械でも、機械の力は絶大で、あるかないかでは全然スピードも作業効率も違います。機械は人が一人動くことよりも遥かに多くのエネルギーを使うわけで、なるべく頼りたくない気持ちもありますが、馬とか牛と共に農業をしているわけでもなく、少し昔の時代のように、村全体で農業をしているような環境でもないので、機械の力にありがたく、頼っています。まぁしかし、大型トラクターに一日中乗り続けるような現代の一般的な農業からすると、僕らはものすごく手作業の多い農業をしています。今回の田植えも、一日目は機械で植えて、機械で植え終わったあとはひたすら手で追い植えです。育苗の具合や田んぼの状態などにより、機械で植わっていないところがあるので、そこに余った苗を手で植えていきます。結構抜けているところがあるし、一本だけ植わっているところに足していったりもするので、ふつうに手植えしている気分になります(笑)。二日目は一日中追い植えしていました。この追い植え、補植とも言う作業ですが、大体の場所であれば、植わっていないところは他の稲がその分太陽も当たるし分げつして広がっていくので必要のない作業だそうです。でも特に寒いところは例外で、あまり一株が分げつして大きくならないので、とにかく数を植えた方がいいみたいです。
2日で20時間ぐらい田んぼにいたんじゃないかと思いますが、そうやって朝から晩まで働いても、天候などの具合で収穫にも収入にもならない可能性もあるし、お米にせよ野菜にせよ、まともにとれても儲かるわけではありません。お金のことだけ考えるなら、とてもやっていられるものではありませんが、作業そのものが楽しいのだから、幸せであるのだから、既にそこで何よりも大切な、得難きものを得ています。田んぼにいて、風が吹いて、水面が波立って、あぁなんか最高、って思いました。      健

ひとつぶ便り 269号

いつもありがとうございます。ここのところちょっと涼しいですね。朝夕は肌寒いです。
昨日、今日で田植えと追い植えと、終わりましたー!2日間、ずっと田んぼにいた感じで、全身がなんだかすごくいい感じに疲れております。では、先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 269号(2017年6月2日便) いつもありがとうございます。3月中頃から徐々に種をまき、大切に育ててきた夏の実物たちを、どんどん植え付けているところです。種まきも順次しています。そういう、定植や種まきの作業は当然ながら必須のもので、それをしなければ何も収穫できないので、例えば草とりなどよりも優先されて、しかし草は伸びてくるのでそれもどこかでやらなければならず・・・という感じで、その他にもやりたいことが折り重なってたくさんあるようなこの時期です。そのあたりの適切な優先順位付けこそ、小さな有機農家の腕と言えるのかも、と思います。僕は超未熟ものです。そんなわけで毎日朝から晩まで働いていますが、誰かにやらされているものではないし、空の下、土の上でする仕事はそれだけで素敵です。また、何よりもまず自分を大切にすることが重要だし、それができなければ、自分の家族や周りの人たちを大切にできないと思うので、基本的に無理することはないようにやっています。土の上、土の中、そこで生きる全てのものたち、生きていない鉱物など、自分を含む全てのものに優しい農業や生き方がしたいです。
 今回も、葉物野菜がどっさりのセットです。今の家に住んでから、この家から歩いて5分くらいで行けるところに10枚の畑(もともとは田んぼ。棚田です。1枚は大体10a未満)を借りていますが、そのうちの1枚に、今回の野菜のほとんどが植わっています。色も大きさも、種類が様々植わっている畑は、なんだかとてもかわいいなと思います。色々な種類の野菜が混植されていると、そこに暮らす虫などの生き物も多様になるし、相性がいい作物同士が成長を促進しあうこともあるようだし、実益も色々とあります。ここの畑は僕らが使い始めて年数が浅いので、まだまだ「いい土」と感じられる畑でもないのですが、美味しい野菜が穫れていて、ありがたいです。今もとても美味しく、家族でもりもり食べていますが、草の力、生き物の力、僕ら人間の工夫等々により土が育ってくれば、野菜も毎年どんどん、もっと美味しくなるはずなので、それを楽しみにできれば末永くお付き合いください(笑)。表土を削り取ってでもいない限り、過去に化学的な農業をやっていて土の中や上の生き物が少なくなった、命の力が弱まった畑であっても、人が邪魔さえしなければ、そこにいる小さな生き物たちや草などの力によって徐々に土の物理性がよくなり、養分が整えられ、触れるだけでとても良い感じだと分かる土になっていくもののようです。ここよりも長く借りている別の畑は、年々信頼できる土になっているし、僕らの研修先だった織座農園の30年有機農業をしてきた畑の土は、触れるだけで、歩くだけで、気持ちのいい土です。
土は草や作物を育てますが、草や作物もまた、土を育てます。土に生える草の根が土を耕し、土の上は枯れて土に還っていきます。よくよく見ていけば、土と草、土と野菜は別のものではない、ということが見えてきます。野菜は土そのものであるし、土は野菜そのものです。僕ら人間も、土と分かれてはいません。土の健康が、人の体や心の健康と深く関わっています。より健康な土を、育てていきたいです。
土の上で仕事ができること。体が不自由なく動くこと。耳や目が問題なく働いてくれていること。素敵な家族や友達がいること。水や食べるものに困らないこと。空から爆弾が落ちてこないこと。ものを自由に書けること。今、自分の周りにある色々な事実や環境が、とてもありがたいものだと、よく感じます。日々を、今を、より丁寧に、大切に、していきたいなと思っています。いつもありがとうございます。健

ひとつぶ便り 268号

いつもありがとうございます。今日が出荷だったので、もう今週のお便りも書きましたが、まだアップしていなかった先週のひとつぶ便りです。

ひとつぶ便り 268号(2017年6月2日便)
 いつもありがとうございます。今週からの方はお久しぶりです。今シーズンもよろしくお願いします!僕らの住む長野県、佐久穂町の長い冬も終わり、春がやってきて、3月中頃から育苗ハウスの中で種をまき、大切に苗を育て(主にゆっこさん担当)、現在定植(植え付け)の真っ最中です。トマト、ナス、ピーマン、ズッキーニ、まだまだ野菜セットには入りらない夏の実ものたちが、畑にどんどん植えられていっています。その育苗ハウスの中や、露地の畑に4月に播いた種たちが、今回入る葉物野菜たちに育ちました。大体5月20日頃が、僕らの住む場所の霜が下りない目安とされているので、この時期になると、霜や寒さに弱いものたちを植えたり、種まきをしていきます。田んぼの準備や稲の育苗、もう少しすると田植えもあり、畑や田んぼの作業が集中する時期です。畑の中も周りも、草がどんどん伸びてくるので、刈ったりとったり、そういうことも色々とやっています。
 去年の2月に生まれた三女はるちゃんは1歳3か月になり、元気に歩き回り、よくおしゃべりもしています。家の外に出て遊ぶのが好きで、一人で遊んでいるときなどもあるので、ゆっこさんは去年やつわりで苦しんでいた一昨年と比べれば断然自由が利いて、嬉々として農作業しています。思えば去年、一昨年はほとんど畑に出ていません。ゆっこさんは、はるちゃんと一緒にいる時間もとても大切にしていますが、畑や庭大好きで、隙あらば外に出て何かをしています。
去年の今頃は小学1年生で苦しんでいた長女・葉菜ちゃん(この5月で8歳)は、今年は2年生になって、とても楽しそうに学校に通っています。友達との関係もできているようだし、通学に、去年はバス停まで2.5キロくらい歩いていっていたのが、今年は家のすぐ横までバスが来てくれることになり、それも楽に通っている要因だと思います。まぁ、もうちょっと歩いてもいいような気はしますが。
 花野ちゃん(4歳)は、今年から年中で「森のようちえん ちいろば」に入園して、初めからひたすら楽しそうに通っています。楽しい気持ちを、ハッピーな気持ちを周りにも伝染させているそうです。家にいる時も、素直さ、優しさにあふれた素敵な人だと思います。
 そんな感じで、それぞれ変化はありますが、慌ただしさよりも安定を感じる5月な気がします。作業は毎日色々ありますが、ゆっこさんが動ける分、去年や一昨年と比べてものすごく余裕があるし、その他に心境の変化もあったりして、僕もとても楽しくやっています。野良仕事は、農作業そのものの楽しさがまずあるし、土や自然との対話はどこまでいっても楽しさは尽きません。その過程で収穫できるものが、自分たちの暮らしをそのまま豊かにしていってくれるというのも、なんともありがたいことだなと思います。そこでとれる野菜を誰かに届けて、喜んでもらえるのなら、それはもう嬉しいことです。また、野菜たちを食べていただき、ありがとうございます。いい野菜が育つように、土を育てていきたいです。自分の中の優しさとか、理解とか、愛とか、そういうものも日々大切に、育てていきたいです。
 今シーズンは、このお便りを去年までの半分の、この紙1枚分にしようと思います。書きたいことは色々ありますが、暮らしと仕事との兼ね合い上、2枚書くのは何かと大変なので、1枚を集中して、書いていこうと思います。それでは、今シーズンもよろしくお願いします。   健

ひとつぶ便り 267号

お久しぶりです!お野菜セットの出荷が今シーズンも始まってお便りを書くので、またそれをアップしていきます。またよろしくお願いします。今年はちょっと考えて、分量を去年の半分に減らします。愛情は倍ぐらい込められるようにします。

日々、夫婦それぞれ、嬉々として農作業しております。楽しいなぁ。野菜セットの注文はいつでも大歓迎です。お気軽にお願いします。何ならお気軽じゃなくてもご注文ください。最初は、葉っぱもの祭りで葉物だらけのセットっす。


ひとつぶ便り 267号(2017年5月19日便)

 いつもありがとうございます。お久しぶりです。皆さんいかがお過ごしでしょうか。今シーズン最初のお野菜のお届けです。また、よろしくお願いします。
 畑を耕うんしたり、野菜の種をまいたり苗を作ったり、その苗を植え付けたり、除草したり、色々とやっています。田んぼの準備や稲の苗づくりなどもやっている時期です。僕らの住んでいる長野県、佐久穂町のこのあたりはとにかく冬が寒く、長いので、特にこの春に作業が集中します。たくさん動けば疲れはしますが、日々の暮らしの中で、楽しくやっています。家族5人、それぞれ元気にやっています。
4月の中頃から最近まで雨が少なくて畑が乾き気味でしたが、このところよく降って、潤っています。3月、4月、気温が上がってくるのが今年はかなり遅い印象でしたが、どちらかというと去年など、ここ数年が早かっただけのようで、今年は平年並のようです。ともあれ野菜は育ってきて、こうしてまたお届けできることを嬉しく思います。また食べていただいて、本当に本当に、ありがとうございます。太陽、雲、雨、土、風、そこに暮らす人を含むすべての生き物たち、鉱物たち、あらゆるものに生かされて、僕らはここにいます。野菜を買ってくれる皆さんのおかげで、生かされてもいます。ありがとうございます。色々と具体的に工夫しながら、土を育て、土と共に、いい野菜をお届けできるようにがんばります。
人を含む動物、植物、虫、もっと小さな生き物たち、全ての生き物たちが、幸せに暮らす権利があると思います。幸せであってほしい。車やトラクターを使い、石油に依存する自分たちの暮らしや農業が、ほかの国の誰かや何かを苦しめて成り立つものではない、などとは全く言えませんが、目指すのは、誰かや何かを苦しめない方向です。そして、畑からとれたものが届く先の皆さんも、幸せであってほしいと強く願っているし、届く野菜たちがその一つの要素になれたらとても嬉しいです。
ひとつぶ農園は今シーズンが9年目ですが、冬は畑に出ることはないので、毎年、春がまた新たなスタートという感じがします。今年は特にそうで、田畑に出るのがいつも以上に新鮮な気持ちです。

 昨年2月に生まれた三女、はるちゃんは1歳3か月になりました。歩き回り、よく喋ってもいます。真似したり、謎の言葉を喋ったり、非常におもしろいです。だいぶ「赤ちゃん」から「子供」になってきたような感じです。
 長女・葉菜(はな)ちゃんは今年小学校2年生になりました。去年はよく休みながらマイペースで通っていましたが、今年は楽しそうに毎日通っています。先日授業参観に行ったら、まぁ結構自分のペースでやっているように見えて、安心しました。
 次女・花野(かや)ちゃん(4歳)は、今年から年中で「森のようちえん ちいろば」に入園して、とても楽しくやっているようです。彼女は物事を楽しむ力、人への優しさ、そういう大切な部分がしっかりしている気がします。すごくいいなと思います。
 ところで、今年はお便りを1枚にすることにしました。2枚書くのはそれで寝不足、ということが多々あったし、それは色々と良くないことがあるので、1枚に心をこめて、書いていこうと思います。  健

ひとつぶ便り 266号

いつもありがとうございます。連続アップ、6本目。
定期便と臨時のお餅便含め、今シーズン最後のお届けのセットのお便りです。
今年もお付き合いいただきありがとうございました。今日という日を大切に、よいお年をお迎えください!!

ひとつぶ便り 266号(2016年12月23日 お餅便)
 いつもありがとうございます。前回、今回はお餅便です。いつもはまだこの時期も取り込んだ大根、白菜、ジャガイモといった貯蔵性の高い野菜や、ハウスの葉物野菜があったりするので、お餅と野菜のセットですが、今年は秋冬野菜がうまく育たなかったため、お餅だけのセットです。
 原材料はうちの田んぼで育ったもち米からできたお米です。今年の4月に種もみを播き苗を育て、5月に田植えをして、毎日水を見て、草をとり、何度も土手草を刈り、10月に稲刈りと天日干し、そして脱穀したお米です。田んぼがあるのは標高1000メートルくらいのところで、割と稲が育つ限界のような場所。それより少し上の方には田んぼがありません。標高が高いとそれだけ水も冷たくなるので、暖かいところからやってきた稲という植物には厳しい環境。なのでこういう場所では量はとれません。味は、食べ慣れているかとか、個人の感覚に依るところが大きいですが、いつもとても美味しいと思って食べています。10か月になったはるちゃんも、お米をもりもりと食べています。お餅も小さくちぎってあげていますが、大好きなようで、まだ口の中にあるうちから要求してくるので少し困ります(笑)。
 
 例えば料理にせよ、パンやお菓子、様々な加工品にせよ、料理をした人や加工した人に比べ、原材料を育てたりした人のことはないがしろにされがちだと思います。小1の葉菜ちゃんは先日学校で「スイートポテトをつくった!」と喜んで帰ってきました。そして実際にそう言っていましたが、「葉菜ちゃんが作ったスイートポテト」という表現は特に世の中的には何一つ問題ないもので、おかしな表現でもなんでもありませんが、僕的には少し引っかかります。その材料たちはどこから来たものなのか、どのような環境でどのような人たちが育てたものなのか、そういう視点が一切欠けているように感じるから。育てた人たち、運ぶ人たちなど様々に働く人々や、太陽、土、雨、風、土の上、中にいる大小様々な無数の生き物たち、鉱物など生きてはいないものたち、地球、宇宙にある様々なものたちのおかげで、料理やお菓子の材料が目の前にあります。僕は、僕が播いて収穫した小麦で、一週間のうち何度もパンをつくって焼いていますが、それを「僕がつくったパン」と言ったら違う気がするのです。小麦を育てることに関して、パンづくりに関して、少しだけよく見れば、僕がそこでやっていることがどれだけ少ないか、小さいかが分かります。野菜やお米を育てることも同様です。
 よく目を開けて見ていくのならば、そこには膨大な過去の歴史と、今ある全てのものたちの関わりが見えてきます。植物も、人を含む動物も皆、他の全てのものがあるから、そこに存在することができます。そうやって見ていけば、僕らがいかに、他の国の人たちに迷惑をかけ、命を脅かしながら生きているかも見えてきます。そうやって一つ一つ、丁寧に見ていくことが大切だと思います。
 現代に生きる僕らはいつでも心が猛スピードで動いているから、まずは立ち止まることが必要です。そして、目の前のものを、よく見つめることが大切だと思います。そこからきっと、やるべきこと、やるべきではないことは自ずと見えてきます。
今年も本当にお世話になりました。ありがとうございます。良いお年をお迎えください。     健

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